京都エリア ≫

東海自然歩道 ≫

比叡山コース

- 延暦寺三塔を巡るみち -

 
【公式案内】滋賀県 > 県民の方 > 環境・自然 > 自然・動植物 > 東海自然歩道の情報 > No4
【コ ー ス】仰木峠~横川~峰辻~玉体杉~延暦寺西塔~延暦寺東塔~ケーブル延暦寺駅~無動寺弁天堂~夢見が丘展望台~崇福寺跡
【距離高度】13.5km、570m~710m~120m
比叡山稜線
比叡山北陵線。左方、横高山(767m)手前の鞍部から、右方、比叡山(848m)まで東海自然歩道が通る。延暦寺は稜線の裏側に

京都盆地と琵琶湖を隔てる比叡山――その広大な山中が延暦寺の領域となっています。そう、日本史の教科書に出てくる「比叡山の僧兵」の舞台です。

現代では比叡山は観光地。延暦寺三塔巡りも車やバスでお手軽に行われます……が、せっかくなので歩いてみましょう。


野村別れバス停
京都バス 野村別れバス停。大原三千院より手前
ケーブル延暦寺駅
ケーブル延暦寺駅。東塔へのアクセス駅

起点・終点とも山中にあってアプローチはやや骨。コース途中の延暦寺三塔はすこぶるアクセスは良いのですが……。

仰木峠は、京都バス・野村別れ停留所が最も近いです。ただし、帰路に使うとバスが混雑して乗れない可能性がありますので、大原バス停まで歩いてしまった方が良いでしょう。一方、崇福寺跡は滋賀里駅が最傍点。

いずれにしても中途半端ですので、「大原(三千院)~延暦寺東塔」というコースと「延暦寺東塔+隣のコース(三井寺)」というコースに区切るのがオススメ。

みどころ


寺門
寺門
横川中堂
横川中堂

横川

天台宗本山・延暦寺。1,200年の歴史はダテでは無く、世界中から観光客が訪れる観光地となっています。もちろん、世界遺産にも「古都京都の文化財」として比叡山全域が登録。

横川は比叡山全域を境内とする延暦寺にあって、最奥の“塔”となります。東塔・西塔の賑わいに比べれば随分と静かに感じます。

巡回路
 横川(よかわ)の巡回路
元三大師堂
元三大師堂

なお、東海自然歩道は横川駐車場を掠めて進みますので、横川は多少の寄り道となります。東海自然歩道は誰でも歩ける環境省管轄道ですので延暦寺境内でも受付にその旨、伝えれば拝観料は払う必要はありません。

――ただ、最近は「東海自然歩道を歩いている」と言って拝観料回避する観光客がいるそうです。ですので、たとえ自然歩道歩きであっても、時間の余裕を作って境内見物していくことをお勧めします。




転法輪堂
転法輪堂。比叡山の諸堂の中では最古という
浄土院
浄土院

西塔

西塔(さいとう)は、東塔から1kmと離れていません。従って、東塔より入った観光客が大勢流れてきます。開放的なり東塔とは違って、林の中にお堂が点在しています。雰囲気のあるところです。

東海自然歩道は転法輪堂の脇から浄土院の前を通り、奥比叡ドライブウェイの跨道橋へと進みます。なお、西塔バス停の脇にあった比叡山自然教室ですが、残念ながら廃止になったようです。比叡山は鳥類繁殖地として有名なのですが……。




東塔・阿弥陀堂
東塔・阿弥陀堂
回廊

東塔

文殊楼へ続く階段
文殊楼へ続く階段
龍神
大講堂
大講堂

もっとも高いところに灌頂堂、東塔(とうどう)、阿弥陀堂が並んでいます。紅色の回廊が巡り、華やかなのですが、延暦寺の総本堂は少し下にある根本中堂となります。ここの「不滅の法灯」は有名ですが、根本中堂内は写真撮影禁止。1,200年の炎は、ぜひ自分の目で見て下さい。

東海自然歩道は東塔から大講堂の前を通り、根本中堂への下り階段前で急転回してケーブル延暦寺へ向かっています。でも、この延暦寺は東海自然歩道の最大の見所の1つです。通り過ぎるだけでは勿体ありません。拝観料を納めて諸堂見物と洒落こみましょう。

なお、東塔から徒歩7分のところにケーブル延暦寺駅があります。ケーブルカーで下った坂本も延暦寺に縁の強い町です。コースをこの地点で区切るのは良い考えでしょう。(じつは坂本は長距離自然歩道の要所…)


峰辻
峰辻のせりあい地蔵
玉体杉
 玉体杉
峰道
峰道

峰道

……というのが“回峰行道”の省略形かどうかは分かりませんが、東塔・西塔・横川を繋ぐ峰道です。ハイクコースとして歩く人も多く見かけます。並行する奥比叡ドライブウェイで三塔を繋ぐシャトルバスが運行されていますので(冬場は除く)、帰りの足も心配ありません。

西塔から峰辻までは比叡山北陵の尾根を辿ります。玉体杉付近では京都盆地、琵琶湖北部、比良山地への眺めも得られます。その先、峰辻から横川までは山腹を巻く杉林の道です。

その後、東海自然歩道は仰木峠まで繋げます。




弁天堂
 弁天堂
参道
参道

無動寺

延暦寺東塔の一部で、“南山”と呼ばれるようです。ケーブル比叡山駅を出ると、ほとんどの人は北の東塔へ向かいますが、反対方向にある鳥居を潜って下った先に無動寺はあります。東海自然歩道の順路もそちらです。

東海自然歩道は、弁天堂の脇から山道へと入っていきます。ここから暫くは山腹を巡る山の道です。



琵琶湖
琵琶湖と大津の町。夢見が丘展望台駐車場より見下ろす

夢見が丘展望台

東海自然歩道を北から辿ると、桜茶屋路傍休憩地から大きく谷へと下りますが、そこからキツい登り返しとなります。なぜまた登るかと言うと、この夢見が丘を経由するためです。

――とはいえ、その展望台手前で「ドライブウェイ侵入禁止」の立札でUターンさせられます。ただし、車道の端に出て、琵琶湖と大津の町の大展望を得ることぐらいは許されるでしょう。本来の夢見が丘展望台は車道を渡った先にありますが、危険ですのでここで我慢。




早尾地蔵尊
  早尾地蔵尊
延暦寺参道入口
延暦寺参道入口

坂本

には東海自然歩道の指導標が各所にあります。そう、「ケーブル坂本駅~日吉馬場~作り道~穴太駅~滋賀里駅~高砂橋」はれっきとした東海自然歩道支線区間です。正確には比叡山南陵区間の迂回路と言うべきかも知れませんが。加えて、ケーブル坂本駅は中部北陸自然歩道の西の起点。

指導標
  「近江神宮 5.8km」
作り道
作り道

……というように長距離自然歩道の要所なのですが。それだけでなく延暦寺ゆかりの社寺も多さも特徴。紅葉の名所である日吉大社、本坊の滋賀院、里坊寺院群などが見所で、伝建指定地区もあります。

なお、指導標は穴太駅で途切れ、後は県道47号をただ歩くだけ。南滋賀駅手前で右折、際川とともに高砂橋へ進みます。

コースマップ

≪ 仰木峠~ポンポン山コース

三井寺コース ≫

踏行記


東海自然歩道 ≫

京都エリア ≫