関西の自然歩道 ≫


六甲全山縦走路


府県境より見る六甲山夜景

兵庫県の瀬戸内海に臨む六甲山地は、最高標高でも931mという東西に長細い低山。

その山地の西端から東端まで一気に歩き抜けてしまおう、という豪快なコース。距離は50km超、登らないといけない累積標高は2,800mにおよび、ふつうに考えるととても一日のコースでは無いのですが、これを一日でやってしまうのが六甲全山縦走の通例です。毎年縦走大会も開かれ、老若男女それこそ大勢の人たちがこのコースに挑んでいます。それも、トレイルランニングの競技会と違って、市民レベルの大会であることが特徴です。

なお、六甲山は神戸~西宮市街の裏山ですので、山上から眼下を望めば大都会の街並み。それゆえ、その山稜線にあるのは山小屋などではなく、ホテルや別荘、観光施設、果てはゴルフ場です。車道も山頂部を縦横に貫いていく、開発され尽くした山。だから、他の山のように山上で宿泊しても“別世界感”は得られません。だからこそ、「一気に歩き抜く」なのかも知れません。

――六甲全縦大会の行われる日にたまたま六甲山に登ってしまった時は、コースが渋滞して難儀しました。ただ、皆、時速5km程度の高速ペースなのはさすが。その縦走者の列がどこまでも途切れず続くのですから、山上で目にする光景としては、ある意味、異様でした。

で、自分もやってみたくなり(笑)、ある年の5月、ノコノコと全縦路の始点である須磨浦公園へと赴きました。目指すは宝塚!


関西の自然歩道 ≫