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妙法寺~鵯越

高取山コース入り口
高取山コース入り口。縦走路の案内標示あり
阪神高速神戸山手線
阪神高速神戸山手線。潜り抜ける

AM8:06、周囲は団地。ここから真っ直ぐ0.3kmほど進めば妙法寺駅に突き当たろうかという地点。縦走路の表示が右手の歩行者用道路を示している。

――-ここが六甲全山縦走コース高取山区間の入り口だ。そちらへ進む。道はやや下り気味。

やがて、阪神高速神戸山手線を潜り抜ける。これも、まったく山の縦走路らしくない光景だ。

ねこ
網柵の向こうで毛繕いしているのは…
歩道
妙法寺へ向かう。歩道があるのはありがたい

さらに下っていくと、住宅地に突き当たった。右折。

AM8:11、妙法寺の前を通り過ぎる。――ふつうに通り過ぎたけれど、考えてみれば妙法寺はこのあたりの地名にもなっている。きっと由緒あるお寺なのだろう。

境内に立ち並ぶ朱のノボリが目を引く。いつもならその色彩に捕らわれてフラフラ~と入っていくところだけれど……

妙法寺
妙法寺
駐車場
駐車場。六甲縦走路の標示がある
八重桜
まだ八重桜が咲いている

なにせ今日は太陽の運行時間との闘い。ゆえに、ふつうに通り過ぎる。

現在、高度50mほどに落ちている。これほど歩き続けているのに、まだこんな高さのところにいるのが、もどかしい。

妙法寺川を渡ると県道22号に当たった。横断歩道を渡り直進、ゆるやかな上り坂を上りきったところで右の細い路地へ。

閑静な池ノ内の住宅地の隘路を進む――本当に普通の住宅地だ。生活道路なので見通しも悪い。ただ、今は休日の朝8時なので、心持ち静かに(?)歩く。

横尾山を見る
横尾山を見返す。高取山登山道の途中から

と、道が下り始めた。おいおい高取山に登るんじゃないのかと思った矢先に道標を発見。駐車場のところだ。ここで左折、と。

細道を上がっていく。高度も次第に回復していく。そして、ようやく住宅街の外れに到達した。見返すと、先ほど上ってきた横尾山の雄姿が見えた。もうあんなに遠い、と言うべきか。まだこんなに近い、と言うべきか……。

すぐに道は山道となり、自然林の樹林帯となって本格的な登りが始まった。……そう、この全山縦走路でようやく登山道らしい登山道が始まった。

荒熊神社
荒熊神社
鳥居
……の鳥居。高度は320mほど

山の斜面に刻まれたギザギザの登山道。前後に何人かのハイカーいて、ペースが固定される。もっとも、まだまだ足は軽く、体力的な問題はない。

唯一、日が高くなって暑さが気になってきた。登山道は木陰だけれど、低山ゆえの気温の高さはいかんともしがたい。よし、次に自動販売機を見つけたら冷たい飲み物にありつこう……そんなしょーもない目標が立つ。

高取神社入口
高取神社入口の十字路。登山靴禁止とは…
高取山山頂への階段
高取山山頂への階段

ただ、ただ登る事15分、山頂部に出て道はほぼ平坦となった。荒熊神社を過ぎて、高取山山頂直下の十字路までサクサクと進む。ここで直進すると高取神社だけど――なんと、そちらは登山靴禁止とある。トレイルランニングシューズって登山靴だっけ?

左手には階段が伸びている。そちらが高取山の山頂らしい。高取神社に詣でる代わりに、ちょいと山頂に寄ってくることにする。

高取山頂手前から神戸を望む
高取山山頂直下より神戸市街を見晴らす。手前の高取神社には鯉のぼりが舞う――

縦走路を外れて階段を上る。結構長い。こんなところで体力消費することも無いのに、って思うけれど。山頂からの見晴らしが大好物なので、仕方が無い。

期待通り、大きく見晴らしが開けた。神戸の街が本当に近い。めちゃくちゃ都会じゃん! そして、足元には高取神社。

――そういえば、この時間多くのハイカー、というより神社への朝のお参りに来てる人たちが結構多い。いかにも市民の山って感じで。

高取山頂
高取山の山頂(325m)
縦走路標識
縦走路標識

AM8:40、高取山の山頂に着いた。小狭い広場で、石碑が多い。そして、展望は無かった。無言で引き返す。

階段をタッタと下って、先ほどの十字路に戻る。今度こそ「縦走路」と書かれた方角へ。山腹を巻いていく道を進むと、すぐに高取神社からの参道と合わさった。

もはや山道では無い。石の階段を交えながら下っていく。

月見茶屋
月見茶屋。道脇にはチューリップ
安井茶屋
安井茶屋。道脇にはシャガ

月見茶屋を過ぎ……ここで地図に従って左手に抜ける道を探してしまったがそんなものは無く、安井茶屋を過ぎた。――左に抜ける分岐路を発見するまで、10分ロス。

ガンガン下ると再び周囲は住宅地の光景になった。信号のある鷹取橋東詰交差点を通過、北東に向かって直進したいものの、丘陵状の住宅地内をくねる道はそんなに素直じゃない。

丸山町へ下る
丸山町へ下る
ヤマザキデイリーストア
ヤマザキデイリーストア

高度は再び50mほどに落ちている。しかも午前9時を過ぎ、照りつける日差しも勢いを増してきた。道が良く分からないことも疲労感を募らせる。時折、縦走路を示す小さな道標は見付かるけれど、無いよりマシ、といった程度。

ただ、前に「ハイカーとおぼしき」人が歩いていたりすると付いていったりして、何とか道を失わないで済む。

鵯越駅
神戸電鉄・鵯越駅

ENEOSの交差点で細道に入り、信号のあるT字路を左折したところでコース途上、唯一(?)のコンビニを発見した。荷物の軽量化を突き詰めるのなら、ここが補給ポイントになるかも知れない。

そこを右に曲がると大日丘のバス停。右手下方に苅藻川を眺めながら0.2kmほど直進した後、右折、苅藻川を橋で越える。すぐ左折し、脚に負担のかかりそうなきつい上り坂を上っていく――そう、鵯越は高いところにあるのだ。神戸電鉄有馬線を潜り抜け、西神戸道路の下に取り付く。

トンネルを抜けると鵯越駅が眼下に見えてきた。あとはそこまで回り込むだけ。

……であったのだけど。何を間違えたか駅手前で逆方向に突き進んでしまった。と、言うのは地図の、駅に寄らないで南東に伸びる縦走路コースに入るのかと勘違いしたのだけど。暫く歩いても川の反対側に向かう橋が現れてくれなかったので、すごすご駅まで引き返したというわけ。またもや時間ロス。

AM9:30。出発してから、すでに3時間が経過。

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