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大 山

- 辛い車道・辛い藪道 -

 

【踏 行 日】2007年9月上旬

【撮影機材】OLYMPUS E-410, ZD14-54F2.8-3.5, CASIO EX-P505

…静岡駅-(静鉄バス)-八幡~久能尾
【アプローチ】JR静岡駅バス停からバスで40分で八幡。久能尾行きバスに合わなければ八幡から歩くしかない
久能尾~寺島
☆☆☆ 3.7km 100分の短区間。酷い藪道、見所も特に無く次の大山区間と繋げたい。ただし体力消耗注意。
寺島~坂本~大山(986m)~水見色峠~谷沢
★☆☆ 山頂まで延々と車道。一方、下山道は山道となるが悪路。展望の期待できる日に登りたい。
谷沢~相沢~油山峠~油山温泉~曙橋
★☆☆ 整備さえ良ければ沢沿いの気持ち良い峠越えだが、現状は最悪。チャレンジは日の高い時に。
曙橋~牛妻坂下-(静鉄バス)-静岡駅…
【帰路】バス停まで徒歩1分。静岡へのバスの便は比較的多い。

…静岡駅-(静鉄バス)-八幡~久能尾

曇天の朝陽
新幹線の車窓より。今日の天気は……期待薄?

さて秋だ。

今年の夏は猛暑だった。日本各地の最高気温記録も更新された。ゆえに日本中の誰もが「秋」という安らぎの季節を待ち焦がれていた。

しかし、夏が暑けりゃ秋も暑い。地球温暖化セール・出血大サービス30%増量中、ってな感じで9月上旬はまだまだ夏だ。この分だと9月いっぱい「夏」にカテゴライズされそうな勢い。ただ、日はどんどん短くなる。

気象庁の天気分布予報によると、今日は静岡中部は1日中、晴れ。これは行くしかない。行くしかないが、だがしかし。

じつは今回のコース、あまり気乗りしない。前から「行きたくないなあ~」と周囲にこぼしていた程。距離はあるけど歩くだけ、という予感がプンプンしているからだ。油山峠付近の道の状態も気になる――悪い、という情報もあるからだ。ただ、静岡県も新しいコース案内板を乱立させる予算があったのだから、当然、道の整備だってしてくれているだろう……。

JR静岡駅新幹線ホーム
JR静岡駅。新幹線ひかり、こだまが停車する
静岡駅バス停
静岡駅から北側に出るとすぐバス停

そう思いながら静岡駅の新幹線ホームに降り立つ。

静岡駅北口は工事中だけれど、バス停はすぐ駅前にある。朝の日が駅前のビル群に当たっている――と思う間もなく陰る。空を見ても雲の隙間が見えない。今日はどうやら天候も味方してくれそうも無い。

気分が乗らないまま、駅前のコンビニで昼飯や飲み物を購入。

UPLY
UPLY、と書いてある。後姿がかわいい
静鉄八幡行きバス
静鉄八幡行きバス。停車時間は一瞬

駅前のバス停に戻る。静岡駅AM9:02発のバスは、しかし5分遅れてきた。乗り込む客も比較的多く、座席が半分以上埋まる。

5分遅れの発車。静岡市街を抜けると、安倍川沿いをまっしぐら。客も漸次減っていく。安倍川が二股に分かれ、バスは一方の藁科川沿いを辿り始める。

静岡リハビリ病院を過ぎると、乗客は自分ひとりに。


 


八幡
八幡。左が久能尾へ続く国道362号、右が県道60号

AM9:48、終点の八幡到着。やはり5分遅れだ。バスはぐぐっと転回し商店横のスペースに収まる。ありゃ、このバス、外装にマンガチックな女蜂が描かれたラッピングバスじゃん、と今頃気付く。

さらに「東海自然歩道静岡鳥獣保護区区域図」なる看板を見つける。でも、まだここは東海自然歩道じゃない。久能尾から始まる東海自然歩道に向かって歩くのだ。

ちなみに八幡から久能尾までにあるバス停は7つ。それを拾っていく形。もちろん、本当ならバスで通過したかったところ。でも、頃良い時間のバスの便が無かっただけ。

鳥獣保護区区域図
東海自然歩道静岡鳥獣保護区区域図
清沢橋
清沢橋。国道362号が藁科川を渡る

AM9:51、歩き始める。

結局、現地についても曇天は変わらなかった。気象庁の天気分布予想は結構信用できるのだけど、朝5時の発表を確認してから家を出られないのが辛いところだ。

ちなみに、その1つ前の発表は前日の午後5時。12時間も空けば天気なんてくるくる変わる。まったく、お役所仕事と言うしかない。

昼居渡通過。

昼居渡には郵便局
昼居渡。郵便局が見える
桜並木
下相俣。黒俣川沿いに桜が並ぶ

――不満はとりあえず気象庁にぶつけつつ、ただ歩く。

藁科川から分かれた黒俣川の左岸沿いの国道。車通りはほとんど無いけれど、来る時は来る時で結構なスピードで突っ込んでくるのが鬱陶しい。もっと余裕持とうよ、と言いたいけれど、やや焦り気味なのは自分の方。

下相俣通過。

清沢小学校
清沢小学校前で歩いてきた道を振り返る

静岡市葵区、の標示がある。そう、ここはれっきとした政令指定都市。ただ、この光景は「都市」じゃないよなとも思う。

諦めていた陽射しが少し戻っている。山肌と川の水面にも光が当たって色気が出る。なんか、気分も安らいでくるのを感じる。

県道210号を左に分け、さらに進む。


 


島尻タバコ店
相俣バス停前のタバコ店。風情がある
493m峰
名も無き山だが標高493m。あの稜線を辿る
尾沢渡
尾沢渡付近。製茶工場が見える

日射しが思いのほか強くなってきた。一方的に背に当たる。背負っているのがザックでは無く、熱の物体ように思えてくる。考えてみると、もう朝も10時半近くで結構日が高い。


上相俣でタバコ屋前通過。「TABACCO」と書いているからタバコ屋なのだろう。店前にタバコの自販機もあるけどねえ……。

ほどなく車道からは中央線が消え、両側から山がさらに押し込んで来たような感じになる。斜面には茶畑。


尾沢渡通過。寺島から数えて6つ目のバス停。いよいよ次が7つ目、久能尾だ。

久能尾橋
久能尾橋。ようやく東海自然歩道と合流だ

見覚えのある交叉点が前方に出現。久能尾だ。

久しぶり! いやあ、全然変わっていないねえ、と言っても前に来てから3ヶ月しか経ってない。当たり前。

それでも、このページの「アイコン」に使わせてもらっていたキノコを探したけど、生えていた場所には影形無かった。きっと、誰かの胃袋に納まってしまったのだろう。ここにも時間の流れはある、と。

氷川に架かる久能尾橋を渡って、到着。というか接続、いやむしろ連結。AM10:28。

 

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久能尾~寺島

久能尾
久能尾の三叉路から国道362号を見る。立ち位置は県道32号

久能尾と書いてきゅうのおと読む。

国道362号の曲がり角にあって、狭いところにガソリンスタンドと土産物屋、さらに幾つもの自販機が立ち並ぶ。東海自然歩道の案内板もあって、新静岡行きのバスもここを始点として運行している(便は少ないものの)。ある意味、要所。

でも、どうもトイレが無さげなんだけど……。たぶん、土産物屋にある or 借りられるとは思うけど良く分からない。と言うのは、前回、この店のイヌに吼えまくられたという嫌な経験があるので近づき難いということ……。

と逡巡していると、停車していたバスが交差点を大きく切り返して、発車していった。乗客は誰もいない模様。

寺島コース入り口
少々分かりにくい、寺島コースの登り口
尾崎商店
久能尾の土産物屋。「御銘茶」ののぼりが立つ

久能尾出発、AM10:35。

久能尾橋を渡り返してもうちょっとだけ戻ると、山側に指導標が立っており、細い登り道を指し示している。

もちろん、前のコースを歩いた時に場所を確認しておいたのだ。ここから登る。

階段の道
最初は階段を昇るがすぐ終わって……
木立の道
ほどなく木立の中の道となる
尾沢渡を上から
歩いてきたばかりの尾沢渡が

階段の上にはドコモだかauだか携帯電話のアンテナ塔が立っている。最近、ほんと良く目にする光景になった。

さらに自然林の中を進む。一瞬、東方への眺めが開けるが、すぐに消える。


 


久能尾の集落
国道362号が貫く久能尾の集落。国道は川根本町、さらには寸又峡へ至る

墓地が現れた。と、今度は西方が開けた。

絶好の見晴らし! 眼下には茶畑に囲まれた久能尾の集落。さまざまな種類の「緑」に染まる。

ここの木陰に座り込んでしばらく眺めていたいけれど、そうも言ってはいられない。まだまだ序盤。進むべし。

――だけど、見晴らしが閉ざされてから続くものは、急登、急登、また急登。

登りが嫌になった頃にベンチ登場。すがり付く。

林の中の休憩ベンチ
林の中の休憩ベンチ。指導標は新しい
草むらを指し示す道標
稜線に出る前に右折。ここから草藪歩き

まったく、登山用の速乾性シャツが汗で使い物にならなくなっている。絞れば結構、滴りそうだ。気温が高い上、風が無い。辛いなあ。

5分ばかり休憩したけれど、あまりヒート・ダウンしない。渋々、出発。

さらに急登をこなした後、やや平坦になるもののそれも束の間、再び上昇。鉄塔が現れ、ピークが近くなると道標が現れて右折を指示。山腹を巻け、と。

ただ、草に埋もれる道標が示す先は、やっぱり草薮。


 


手負いのカラスアゲハ
ボロボロのカラスアゲハ
藪漕ぎ
鉄塔を目印に藪った巻き道を漕ぎ進む

――と言うわけで斜面の藪道歩き。藪の高さは足首~腰レベル。道が細いので山側の草を気にすると谷側に足を踏み外して転げ落ちかねない。蜘蛛の巣も多い。

途中、蝶の写真など撮っていると山側の草薮から「ガサガサガサ」となにか動物的な草摺り音。まさかクマでもないだろ、とこちらもわざと大きな音を立てる。……知らぬが仏か?

道は下り基調。

窪道
山の稜線に出て窪道に変わる
鉄塔
黒光りしている…わけではない
茶畑
思いがけず茶畑に飛び出たところ
茶畑のベンチ
茶畑のベンチ。木陰で気持ちいいが、風無し
清沢小学校と下相俣
清沢小学校と下相俣の集落か?

蜘蛛の巣に何度も捉われ、顔に付いた糸を引っぺがしたりなどしながら歩いていると、突如茶畑に飛び出た。

出たのは良いが、進むべき道が分からん。とりあえず高度を保って茶の合間を直進。上空、遮るものがないので、またぞろ汗が噴く出してきた。途中、木陰にベンチ発見!

ただ、ベンチの先で完全にルートが分からなくなった。畑の畦をかなり適当に進む。と、茶畑の末端に道標を発見、ふたたび樹林帯の山道に入り込む。


 


峠らしき
久能尾2.4km、寺島(てらじま)1.3kmの道標
寺島を眺める
寺島を俯瞰する。一山越えても同じ茶畑風景

片手に木の枝を持って前方に掲げ、蜘蛛の巣避けしながらしばらく下る。道の状態もマシに。

と、峠らしきところに到着、ここで左折。手入れされた林の中を10分ほど下降すると、眼前にいきなり寺島の光景が開けた。こちら側も茶畑に囲われた集落。

歩く先が見えているので、なぜかすごく安心できる。でも、日の照り付ける中を歩かないといけないのは嫌だなあ。

茶畑を進む
茶畑の合間を進む。寺島まで0.6km
寺島の吊橋
藁科川に架かった吊橋。0.5tまでという中途半端さ

左右に茶畑を見ながら、車道を進む。途中、180°のターンをして見えている吊橋に向かって下っていく。暑い。

吊橋は人専用というわけではなさそうだ。軽トラが渡れそうな幅はある……と言っても流石に重量オーバーか。

この川は八幡で分かれた藁科川だ。ただ、川は護岸されており面白くない。

路傍の案内板
観光案内図、でなく東海自然歩道案内板
角度の問題
この道標に限っては、方角でなく角度で判断

県道60号線に飛び出る。

そう、また車道歩き再開だ。今日の天候は晴れたり曇ったりだけど、良い絵を撮るためには日の光が欲しい、でも暑いのは勘弁、てな感じで気持ちも分裂気味。とりあえず、意外に交通量が多い県道を車に気を付けながら北進。

東海自然歩道の案内板が車道の脇にでーんと立っていた。いったい、誰に見せたいのだろう?

寺島
寺島の三叉路。県道60号は左で大山は右
寺島バス停
寺島バス停と道標

PM0:05、寺島到着。待望の自販機があった。2本追加購入したが、そのうち1本は瞬く間に半減。

バスの便は新静岡行きが1日8本もある。これは多い。どうせなら、朝早くにここにバスで着いて大山登山を始めたいところだ。今日のような正午過ぎから登山なんて気が滅入る。と思ってバスの到着時刻を見ると、AM7:46着の便の次はPM0:28。こりゃ、使えん。

ちなみに、県道60号は今朝の出発点の昼居渡(八幡)から始まり、南アルプスの玄関口、畑薙第一ダムまでを結ぶ道だ。別名、南アルプス公園線。ああ、憧れの南アルプス南部の山々……。


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