飛鳥エリア ≫

近畿自然歩道 ≫

二上山をこえるみち

- 奈良側から花の百名山・二上山を越える -

 

【公式案内】奈良県 > 近畿自然歩道 > ガイドマップ(2-7.二上山をこえるみち) 現地マップ≫

【コ ー ス】近鉄二上山駅~米山池~祐泉寺~二上山雌岳~岩屋峠~竹内峠~平石峠~平石バス停

【距離高度】13.8km、100m-959m-870m

【踏 行 日】2006年9月中旬、2009年5月上旬


二上山雌岳山頂
二上山(にじょうざん)雌岳山頂の日時計。5月上旬にはモチツツジが咲く

金剛生駒国定公園の二上山を、奈良側から歩き始め、大阪側に越えます。

――二上山は花の百名山。また、付近は近つ飛鳥の地として歴史的にも要所です。ハイカー以外にも家族連れの姿も多い人気の山。もっとも、標高の高い方の雄岳山頂は美化協力料を払う必要があるので、少し標高は低いものの公園風に整備されて見晴らしも良い雌岳山頂が主な登山ターゲットです。

ただ、本コースで二上山は中盤区間に過ぎません。前半は當麻寺コースとの重複区間で、二上山を眺めながら山裾を歩くフラットな道。後半は竹内峠から岩橋山手前までの林の中を歩く地味な山岳区間と、それぞれ色が違っています。

千年杉
岩屋の千年杉。平成10年の台風で倒れたとか…
竹内峠から奈良方向
竹内峠。大阪府と奈良県の境
平石峠
コース案内図が立つ平石峠は樹林の中
平石より見晴らす
コース終点・平石は大阪平野が間近

岩屋に達した後、どこへ向かうかが、ちょっと迷うかもしれません。千年杉を潜って車道に出て、そのまま車道伝いに国道まで下りても構わないと思いますが、岩屋峠から少しコースを戻って「鹿谷寺跡」の道標から階段を下りていく道が良いと思います。岩稜帯もあって、見晴らしも良好。また、岩屋から稜線を辿って竹内峠へ抜けてしまう山道もありますが、道はやや細め。

また、終着点の平石バス停の便は多くありませんので、山稜線を北西へ伝って "近つ飛鳥風土記の丘" まで歩くのもオススメ。道標を捉えて平石城跡まで進めば、あとは歩きやすい山道が続きます。風土記の丘は102基もの古墳のある群集墳。展望台や近つ飛鳥博物館もあります。


≪ 屯鶴峯を訪れるみち

葛城山カタクリの花をめでるみち ≫


国道165号
国道165号を潜る
二上山駅
二上山駅前の線路を通過

二上山駅【A】から線路を越え、専称寺に立ち寄った後は近畿自然歩道の指導標に従って進みます。住宅地を抜け、国道165号をくぐる【B】と、周囲はのどかな光景に。

米山池【C】の向こうに広がる奈良盆地を眺めながら進むと、右に二上山ふるさと公園、左に道の駅・ふたかみパーク當麻【D】の地点。近畿自然歩道のコース案内板もあります。

道の駅で飲物を補給しておいた方が良いでしょう。この先、自販機はほとんどありません。

ふたかみパーク當麻
道の駅ふたかみパーク當麻
コース分岐
コース分岐。山に向かう道に進む

新在家の集落を抜けると、お堂のあるT字路に突き当たります。ここに立つ近畿自然歩道の3方向道標ですが、「傘堂」が新コース、「石光寺」が旧コース――今回は旧コースを辿ります。さらに南に転回し、石光寺【E】の門を過ぎ、當麻小学校が見えたところで「高尾寺、傘堂、二上山登山口」の道標。

――山裾歩きはここで終了、ここから傘堂方向、山へ向かう道に入ります。

二上山雌岳
行く手に二上山雌岳
當麻山口神社
當麻山口神社
傘堂
傘堂。某妖怪を思い出すこと必至

最初の分岐で左折すると、すぐに高雄寺【F】。傘堂説明板のある坂道を上っていくと鬱蒼とした林に入ります。細道をさらに上っていくと、特徴的な形をした傘堂【G】が現われます。

その先には大池が広がっています。當麻山口寺【H】に立ち寄った後、大池に沿って車道を上って行くと自然公園の領域に入ります。ここには公衆トイレもあります。

コース案内板
祐泉寺付近にあるコース案内板
岩屋道
岩屋道

二上山登山口には車が溢れるように停まっています。釣堀池と大竜寺【I】の間を抜けていくと、道の勾配も増してゆきます。

近畿自然歩道のコース案内板を過ぎると祐泉寺【J】。その手前で岩屋峠へ向かう道を分けると車道も尽き、いよいよ登山道となります。

――沢のせせらぎが気持ちよい山道。ただ、丸木階段の多さに閉口するかも知れません。ハイカーの姿も大勢。

岩屋
岩屋
馬の背
高度430mの馬ノ背。大阪側は万葉の森

上りきると、二上山の鞍部に出ます。馬の背【K】です。

ここからは巻き道を伝って岩屋へ向かうことも出来ますが、せっかくなので雌岳山頂へ登ります。山頂【M】では、大阪、奈良、両方の展望がありますが、やや窮屈。大きな日時計があることが特徴。

十分寛いだ後、葛城山稜を正面に見ながら岩屋へ下ります。春にはモチツツジが多く見られる道。

鹿谷寺跡
鹿谷寺跡
竹内峠
竹内峠。ここを右に逸れる

岩屋峠では岩屋【N】に立ち寄っておきましょう。峠から「万葉公園」の方向に進み、そのまま岩屋道を伝って下りて行きます。鹿谷寺跡【O】は途中立ち寄り。

万葉の森入り口で【P】国道166号・竹内街道に出たら、竹内峠へ向かっての国道歩きです。勾配はほどほどですが、歩行スペースが狭いので車が通る度に気を遣います。

竹内峠【Q】手前で傍道へ。

平石峠
平石峠。ここは右
山道
山道へと変わる
林道
縦走路は林道から……

葛城・金剛山へ続く尾根通しの縦走路に入ります。序盤こそ林道ですが、すぐに山道に変わります。

アップダウンはありますが、あまり変化の無い道で、展望の得られるのも無線施設【R】のある箇所のみ。

淡々と進んでいくと、平石峠【S】に着きます。

縦走路は階段を登っていきますが、平石はその脇の道。歩きやすい林間の道をずんずんと下ります。

平石
平石集落最上部の棚田地帯
平石バス停
金剛バス・平石バス停。土日祝は2便/日のみ…

柿ノ木谷分岐を過ぎると、やがて山道も車道へと成り代わり、棚田の脇道を下るようになります。やがて、前方に平石集落の家々が見えてきます。

コース終点、平石バス停は集落【T】を抜けた先。……ただ、あまりにもバスの便が少ないので、さらに先に進むことにします。お誂え向きに、次のT字路に「河内ふるさとのみち」の道標が立っているので「平石城跡 0.5km」方向を選択。

近つ飛鳥風土記の丘
大阪府立・飛鳥風土記の丘
近つ飛鳥の道
近つ飛鳥の道を往く――

すぐに左折、ダートの道に入ります。そして、再び山道に。

分岐が現れます。平石城跡は0.1kmの寄り道。さらに西、「近つ飛鳥風土記の丘 1.3km」の方角へ向かって進みます。ぐんと見晴らしが良くなり、気分良く歩いていけます。

森の中に没すると車道に合流します。その先に展望台。さらに下るともう1つ展望台があります。推古天皇稜が一望。

そして、近つ飛鳥風土記の丘管内へ入ります。門から出ると阪南ネオポリスの住宅地。阪南ネオポリスバス停も立っています。

 

【踏行記録】

近つ飛鳥風土記の丘へ
平石城跡から、近つ飛鳥風土記の丘へ向かう

…二上山→岩屋峠→鹿谷寺跡→竹内峠→平石峠…

【2006年9月中旬】秋、というか残暑の時期に『屯鶴峯を訪ねるみち』から入りました。じつは当時、近畿自然歩道の存在はまったく知らず、ふつうにダイトレを歩く計画でした。従って平石峠からはそのまま縦走路を突進、葛城山に向かいました。

二上山駅→大池→二上山竹内峠→平石峠→平石バス停

【2009年5月上旬】近畿自然歩道を意識した歩き。竹内峠~平石峠の道は相変わらずだなあ、と感じました。もう少し、何かあって欲しいのですが……。
ただ、午後遅くの時間帯だったせいか、平石峠からの下山道は結構良い雰囲気。その気分を引きずって、平石から平石城跡、近つ飛鳥風土記の丘、と繋げ、結局、富田林駅まで歩いてしまいました。いや、夕陽も素晴らしかったので……。

近畿自然歩道 ≫

飛鳥エリア ≫