- 奈良盆地を挟んで"山之辺の道"と相対する歴史古道 -
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【コ ー ス】猿目橋バス停~六地蔵~九品寺~一言主神社~名柄~高天原~高鴨神社~東佐味バス停
【距離高度】11.2km、180m-450m-245m
【踏 行 日】2005年9月中旬、2009年5月下旬
奈良県御所市の葛城・金剛山地の麓を歩きます。
――近畿自然歩道というより、葛城古道と言った方が通りが良いです。実際、コース上には「葛城の道」道標が多出。
言うまでも無く奈良は代表的な日本の古都ですが、有名地は観光客に埋もれているキライがあります。より静かに"大和の国" を感じながら歩きたいのでしたら――断然、このコースがオススメかも知れません。
コースの前半は、大和葛城山麓の山里歩き。少し高いところを辿るので、大和三山のある奈良盆地を眺めながら歩けます。地道も多く、雰囲気は良好。寺社も多く、歩く人の姿も多く見かける区間です。
コース後半は金剛山麓に移ります。白眉は高天原。金剛山中腹と言ってよい高度を持つと同時に、天に近し、天孫降臨の神話の地。大和時代よりも、さらに歴史が巻き戻ったような雰囲気があります。
高天原より下ると奈良盆地の南端に達します。丘陵地帯を辿って、最後、奈良盆地と紀ノ川流域の境目まで進みます。
なお、本コースは奈良県のポータルサイト“歩く・なら”の古道・古街道のページに「葛城古道・神々のふるさとをたずねてコース」として紹介があり、詳細マップを入手可能。(終着地がやや異なっていることに注意)
葛城山ロープウェイから下りたところからそのまま下っていくと、左手から『葛城山ろく古代人の祈りが聞こえるみち』が合流。さらに下ると見晴らしが開け、コース始点の猿目橋バス停【A】に到着。
さらに下り、六地蔵【B】の巨石を捉えて右折、コースは山麓を伝う道となります。奈良盆地を眺めやりながら、田の畦道を歩いていく道です。道は細かいですが、「葛城の道」の道標が要所にあります。
県道30号に接近して薬師堂【C】へ立ち寄ったら山へ一直線に向かい、田にポツンと立つ "香水の時計" を通過すると、ほどなく九品寺【E】に着きます。駒形大重神社【D】は少し寄り道が必要。
さらに南に進むと地道となり、奈良盆地への見晴らしが良くなります。お誂え向きに楢原休憩所【F】が現れ、そこで大和三山を眺めながら休憩も可能。
道は細くなり、畦道を渡っていったん車道に出ます。やや下ると一言主神社【G】。ここから道は山を背に一直線になります。
集落に入って鳥居【H】で南に折れ、名柄の集落を歩き抜けていきます。国道309号【I】を渡り、龍正寺【J】の角で長柄神社【K】にも立ち寄っておきます。さらに進むと、重文の中村邸【L】が右手に現れます。
長柄の集落を過ぎると見通しが良くなってきます。右手に聳えるのは金剛山。
葛上中学校を過ぎ、佐田の集落に入って右に曲がると、春日神社【M】があります。さらに井戸の集落を過ぎると、周囲は開けます。
次に南郷の集落に入ると、突き当たるのが住吉神社【N】。ここから山に向かう方角となって、高度を急に上げ始めます。
山麓道の県道30号に出たら、右手に見える極楽寺入口の細道に入り込みます。
農道を進み、方向が南に変わったと思ったら極楽寺【P】。
いったん県道30号に戻るものの橋本院の指示【Q】で直ぐに右折、車道の尽きるところまで上ります。その先は山道【R】。
一気に上り詰め、森が開けると橋本院【S】に出ます。あたりはすっかり山里の光景。棚田を見ながら車道を上って行きます。途中に公衆トイレ【T】あり。
そして遂に高天原の集落に至ります。高天彦神社【U】は集落を抜けた先。登山者用駐車場の脇には鶯宿梅【V】。そこから畦道を抜けて林の中に入り、下山を始めます。
車道に出ると【W】あとは真っ直ぐ下っていきます。県道30号【X】を横断して右に曲がると、あとは暫く南へ道なりに進みます。このあたりは奈良盆地南端の丘陵地帯。背後に遠く、奈良盆地が眺められます。
道が左にカーブすると歴史文化館【Y】と高鴨神社【Z】。さらに南へ進み、葛城南小学校の跡地【a】の角に道標を捕らえて左折、細い路地を下ります。
すぐに、広大な棚田地帯が目の前に広がります。あとはゆったいとその合間を下りていきます。振り返ると、金剛山が次第に高く聳え立つようになります。
国道24号・下田街道にぶつかったところに歩道橋。東佐味バス停【b】はその脇です。