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南奥駈道 2泊3日縦走記


地蔵岳から大峰山脈を望む

地蔵岳から南方を望む。手前の涅槃岳から、転法輪岳、笠捨山、地蔵岳に至る南部大峰山脈

“これより大峯南奥駈道”と書かれた太古ノ辻の道標、その先にどこまでも伸びていく大峰の稜線。

それを一度目にしてしまったらもう、仕方ありません。北奥駈道を歩いたちょうど1年後、欠けたパズルのピースをはめるべく、再びその地に舞い戻りました。大峯奥駈道を辿って、紀伊半島のさらに南へ到達するために――。

目指すは大峯奥駈道の終着地、熊野本宮大社!

【1日目】前鬼口~怒田宿跡

前鬼口から薄暗い時間に出発。今度こそ吊橋を渡って前鬼、さらには大峰稜線へ――まるで1年前を巻き戻すかのよう。太古ノ辻からはいよいよ南奥駈道。山稜線は穏やか、標高が低いせいか新緑も目に付く。ハイカーで満杯の平治宿をパスし、怒田宿跡でテントを張る。


【2日目】怒田宿跡~玉置辻

野鳥の喧騒で目覚め。予報通りの曇り空。行仙岳、笠捨山とも足を滑らしそうな急登。ただ、本番は地蔵岳稜線……ここが奥駈道最大の難所に決定。クサリ場もホンモノだ。その後は林間の穏やかな道。車道を交えつつ、最後にはヘロヘロになりながら玉置山へ。テントは玉置辻で。

【3日目】玉置辻~熊野本宮大社

雨――おかしい、天候回復の予報の筈が。雨具完全装備で出発。五大尊岳稜線で苦戦。強くなる雨足に惨めな気分になりながらも、道脇のツツジやシャクナゲに勇気付けられ懸命に進む。七越峰からの下山が思いもよらぬアップダウンで体力も枯渇。増水した熊野川を橋で越え本宮へ。

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