- 茶所の里山を縦走 -
【公式案内】 | 静岡県観光公式 > 東海自然歩道 > D 高根山・金剛院エリア |
【コ ー ス】 | 家山駅~駿遠橋~上河内~笑い仏(711m)~西向の吊橋~高根山(869m)~高根白山神社~蔵田バス停 |
【距離高度】 | 約20km、140m-869m-415m |
東海地方の東西を分断する巨大な山塊が南アルプスですが、その山脈をスルスルと南に伸ばしていくと高根山にぶつかります。本コースは東西の分断面を乗り越える道と言っても良いでしょう。
……とは言え、このあたりは高度もそこそこで茶畑ばかりが目立つ里山です。小滝や吊橋などミニスポットが楽しめます。
低山とは言え縦走コースですので、いったん入ってしまうとエスケープが難しく、一気に歩き抜けるしかありません。そういう意味では高度400mにある蔵田を起点にする方が歩きやすいかと思います。時間帯が早ければ高根山からの眺望も期待できます。
一方、家山駅を起点とする場合は序盤は長い谷歩きで、見晴らしがなかなか得られないことをもどかしく感じるかも知れません。一方で、上河内の茶畑を突き上げていく爽快感もあります。
高根山
は大井川左岸に位置しますので、いちおう赤石山系の山と言ってよいかと思います。稜線を北に辿っていけば南アルプスの山々に至ると思えばロマンを感じることでしょう。
もっとも、リアルな高根山は茶畑に侵食された里山。山頂から見えるのは志太平野と駿河湾ですので、都市民のちょっとしたハイクにお誂えという印象。静岡県の言うところのオクシズです。
西の稜線上には展望地もあります。
西向
の集落には下りません。高度550mほどの峠を吊橋で越えるだけですが、なかなか雰囲気のある吊橋です。高さもありますが床には板が2枚通してあるだけなので、大勢では渡らないようにしましょう。
林道の通る峠に下りれば公衆トイレが建っています。上河内~高根山縦走路のほぼ中間にありますので、ありがたいところ。
上河内
の集落は大井川から派生した身成川が穿つ谷の最奥部にあります。
東海自然歩道は、その外れから茶畑の中を一気に駆け上がっています――というと語弊がありますが、茶畑の中を通る農作業道にコースが設定されているのが特徴です。まさに茶処・静岡を体感できる道です。
茶畑最上部から笑い仏への登山道が始まります。変わった山名ですが、笑うのは仏ではなく、通りがかる人たちの方とのこと。
大井川
は「越せに越されぬ」と詠まれた大河ですが、中流域のこのあたりでも十分な川幅があります。江戸時代と違い水量は少ないようですが……。
そして、この川は駿河国と遠江国の境。東海自然歩道は「駿遠橋」で渡ります。噛み締めましょう。
運が良ければ橋の上からSLが走ってくる光景も見られます。その汽笛の音は日本の音風景100選にも選ばれています。
≪ 金剛院コース
宇嶺の滝コース ≫