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竜爪山

- 双耳峰を越えて -

 

【踏 行 日】2008年1月下旬

【撮影機材】OLYMPUS E-410, ZD14-54F2.8-3.5, ZD50-200F2.8-3.5, CASIO EX-P505

…静岡駅-(静鉄バス)-牛妻坂下~曙橋
【アプローチ】静岡駅北口のバス停から35分、牛妻坂下(安倍ごころ前)で下りると曙橋はすぐ
曙橋~竜爪山(1,051m)~穂積神社~西里~河内~大平
★★☆ 茶畑が序盤の登山コース。竜爪山~穂積神社に大勢のハイカーが歩く。山を下り切ると淡々とした車道歩き
大平-(静岡市自主運行バス)-但沼車庫-(静鉄バス)-清水駅=(東海道線)=静岡駅…
【帰路】大平バス停で始発のバスを待つ。終点・但沼車庫で別のバスに乗り換え、駅へ

…静岡駅-(静鉄バス)-牛妻坂下~曙橋

朝
車窓より。今日の天気はあまり期待できない…
ビル
車窓より、ビル工事現場

雪を踏みしめ歩く東海自然歩道――そういう絵面を期待して歩き残しておいた竜爪山区間。1月下旬の厳冬期、積雪もそろそろ根付いただろう、ということで歩きに出掛ける。

もっとも、冬山と言っても竜爪山は太平洋に程近い低山だ。標高は辛うじて1,000mを超える程度。積雪量は期待できない、と言っても自分の守備範囲も、軽アイゼンとミドルカット登山靴で挑める程度まで。

静岡駅
静岡駅。駅前は整備工事中
クマ
駅のお出迎えクマ

ちなみに、東海自然歩道本線で歩き残している区間は、今日のコースを入れても4つだけ。もうゴールが見えている、と言いたいのだけど、じつはまだ最難関の裏丹沢コースが残っている。なので、テンションを緩めるわけにはいかない。

今日の竜爪山も裏丹沢を見据えた予行演習という意味を兼ねている。……そんな思いで朝の静岡駅に下り立つ。

静鉄バス
油山行き静鉄バスがやってきた
道路建設
車窓より。高架道路を建設中。第二東名?

駅前のバス停でバスを待つ。一瞬、朝の日差しが駅前の広場を照らし出していったけれど、それきり。うーん、どうも今日の天気は良くなさそうだ。雪山で曇り空というのは辛いのだけど……。

油山行きバスがやってきた。油山峠のヤブ越えで苦労したことを思い出す。去年の夏の終わりのことで、めちゃくちゃ暑かった。

牛妻坂下バス停
牛妻坂下(安倍ごころ前)バス停で降車
安倍川
安倍川と曙橋

バスは走る。やがて安倍川沿いの道を辿り始めた。

牛妻坂下バス停に到着。降車し、そのまま安倍川の河岸の車道に出る。――安倍川の流域は広い。遠方の山々に陽射しが当たっているのも見える。手前に見える橋が曙橋――東海自然歩道が渡っている、

北に向かって歩く。すぐに曙橋に合流。前回の離脱点。

 

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牛妻坂下~竜爪山(1,051m)~穂積神社~西里~河内~大平

安倍街道
曙橋東。安倍街道が左右に渡るところ左折
県道29号
県道29号から右に逸れる。前方に竜爪山

AM9:01、曙橋の東。半年ぶりにこの地にやって来た。前に来た時とは季節は真逆だし、時間帯も半日違う。それでも、なんとなく既視感がある……って、言葉の使い方違うけど。

左に折れて、2車線の県道29号に。安倍川沿いの安倍街道だ。すぐに道標を捕らえて右折。もう、ここから竜爪山への山登りは始まっている。

安倍川と曙橋
振り返って見る安倍川と曙橋
福寿院
福寿院。東海自然歩道十二支観音の一番札所

安倍川を背後に置き去りにして坂道を上っていく。安倍川流域への見晴らしも大きくなる。と、茶畑が現れ、民家が立ち並ぶようになった。少し高いところに集落があるのは、安倍川の氾濫対策だろうか?

右に福寿院を過ぎると、森の中の道になった。緩やかに上っていく。

茶畑地帯
茶畑地帯へ突入
茶畑の道
茶畑の間の道を上っていく
青空
微妙な色合いの青空――

森を抜けると、目の前に茶畑が広がった。

――茶所・静岡県に入ってから見飽きるほど見てきた茶畑地帯だ。ここまで、日本人はどんだけお茶を消費しているんだ、とツッコミたくなるほど茶畑ばかり見てきた。こと東海自然歩道に限っては、山あいの地を通ることが多いためか田園よりも目にすることが多いのでは?と思えるほど。

とは言え、ロール状にきれいに刈り込まれたお茶の木が整然と並んでいる様を目にするのは悪くは無い。農家の端整な仕事が窺い知れる。

そんな茶畑を貫く車道を勢い込んで上っていく。なにしろ寒い。日差しも無い。ゆえに必要以上にスピードを出し、身体を温める作戦……。


 


牛妻の茶畑
牛妻の茶畑。その向こうは安倍川と油山。遠方左端、平らな山頂部に電波塔が建つ大山も見えている
安倍川下流
安倍川下流方面
点在
茶畑に点在する建屋が個性的

眼下には安倍川と茶畑の大展望が広がっている。安倍川の向こうは油山温泉――苦労してクリアした油山峠はあの山陰か。

だいぶ上ってきた感があるけれど、じつはまだ150mほどしか登ってない。なにしろ今日登るのは静岡コースの最高地点。だから、まだまだ序盤戦。

と、左に登山口。そこには――


 


文殊岳登り口
文殊岳登り口
鳥の巣?
鳥の巣?
シダの道
シダが覆い隠そうとする道

「クマ出没注意!」の標示。「11月23日(金)に竜爪山中腹にて、子グマが2匹確認されました」

年号が書いてないけれど、たぶん昨年のことだろう。さすがに今は母グマと一緒に冬眠中だろう。それに2匹の子グマなら今朝、駅前で見てきたし。

登山口に突入。少しだけ茶畑があって、その先はヒノキ林。人工林だ。それでも、寒風から逃れられたことでホッとする。

休憩所
林の中の休憩ベンチ
コケ
コケ

最初こそ草が多かったけれど、そのうちほとんど足元の緑は無くなる。こうなると、単調極まりない光景となる。山がことごとく植林、というのは静岡県らしいと言えばそうなのだけど……。

逆に言うと、ここが頑張りどころ。尾根筋の道で明瞭だし、歩きやすい。急斜面のところではロープも張られている。

ロープ
ロープには赤と青の色が付いている…
斑
時折、陽射しが降り注ぐようになる

さすがハイカーに人気の山、と言いたいのだけど、何故かそのハイカーの姿を見かけない。冬だから? いや、少しくらいの雪は却ってハイカーを増やす筈。たぶん、このコースは竜爪山メインロードではないのだろう。

尾根はバカ尾根で、登り一方。と、足元に雪がポツポツ現れ始めた。それと諦めていた日差しも。

カヤト
鉄塔の立つピーク。高度は755mほど
清水港
高圧線の伸びる南東方向には清水港

林を抜けた。上空が開けた。と、思ったらその上空には鉄塔が高く、高く聳えていた。枯れたススキ野原。鉄塔の並び方向には、海までがポッカリと見えている。

反対側には文殊岳の山頂部が見えている。そこにある電波反射板が思いのほか目立つ。

その先には分岐。若山の巻道もあったけれど、危険な道らしい。


 


第二東名?
安倍川を渡る……第二東名?
林間
道がフラットになる

再び林の中に突入。登り道となる。消えかけていた雪も復活している。

ひとしきり登ると、上り勾配が収まった。ようやく主尾根の上に出たのだ。ここから先は上りもあれば下りもある。ペースも上がる筈――とは言え、今日は珍しく時間に余裕があるのであった。もう少し雪が多いことを想定していたのだけど、ここまでは期待外れ。

若山山頂
若山山頂(844m)。竜爪山の前山
文殊岳
文殊岳まで1.9kmを残す

ただの道標かと思ったら、「ここは若山山頂 標高844Mです。」と書いてあった。この、はっきりしないピークが山頂らしい。道標の前には寂しく長ベンチが1つ。見晴らしは全く無い。AM10:46。

さて、このままのペースだと正午前に下山開始してしまいそうだ。もう少し、ゆっくり歩いた方が良いかも知れない。

ベンチ
下り坂の向こうにベンチが1つ
登り
ロープは道筋を示す用途

その先、道が下りになる。

――しかも、高度差100m以上の大下りだ。こういうところでは自然にスピードが出てしまう。タッタと駆け下っていくうちに雪も消えた。

鞍部に到着。暫く平和な道が続く。林間で同じような光景なのは相変わらずだけれど、木々の切れ目から太平洋が見えるところも。

そして、道が上りになる。地図を見ると、山頂まで高低差300m近くの登りだ。ここが気合の入れどころ!

雪の地道
雪の地道
ヒノキ
ヒノキ
雪の階段
雪の階段

一方的に登って行く。雪がまた現れ、しかも上るにつれて次第に厚くなっていく。ようやく、雪山らしくなってきた。

ただ、ザックの中の軽アイゼンを取り出す気にはならない。雪は柔らかい。凍結していないので、スリップの心配は無いと判断。

息を弾ませ登って行く。ちょっと疲れてきた。雪は遂に登山道を多い尽くし、くるぶしの下までの深さとなる。


 


山頂部
竜爪山(りゅうそうざん)の山頂部に到達
文殊岳
竜爪山南峰・文殊岳山頂(1,041m)

前方が開けた。林の切れた空間だ。その広場に上がると……ハイカーが大勢いる! こちら側にはほとんどいなかったのに、どこから登ってきたのだろう?

日当たりが良いので雪は消えている。木の手すりに沿って進むと、文殊岳の山頂があった。竜爪山の南峰で、北峰より少しだけ低いけれど、その代わり一等三角点がある。AM11:28。

文殊岳より南東
文殊岳より南東、清水の街と駿河湾。左から張り出している半島には三保松原
竜爪山南峰・文殊岳
文殊岳の一等三角点
キリン
清水港のキリンたち
竜爪山から富士山
富士山を見る。山頂しか見えていない…

見晴らしは素晴らしい。惜しむらくは、今日の空気の澄み方がイマイチであるところ。南以外は雲も多く、富士山などは辛うじて見えているぐらい。ここの文殊岳解説板には伊豆半島や南アルプスも見えるとあるけれど、それは次の機会を待つことになりそうだ。

ここに15分ほど滞留。それくらいでは、雲が晴れるようなことは無かった。


 


峰道
竜爪山の2つの峰を繋ぐ道を行く
高山
お隣の高山(836m)
トレース
雪面についたトレースを辿る

背後の林の中へ突っ込む。――竜爪山は双耳峰。もう1つの峰に向かって、やや痩せた尾根道を行く。思ったより下らなくて、登りに転じる。

このあたり、雪がそこそこ深くなっている。ただし、トレースも十分。どうやら、ハイカーの多くは穂積神社方面から登って来て文殊岳をピストンするようだ。安倍川流域からの1,000m近い登りは大変なのだろう。しかも、ずっと植樹林だし……。

薬師岳山頂
竜爪山北峰・薬師岳山頂(1,051m)。ベンチがあるぐらい
山名板
山名板はお団子タイプ

濃い林の中を、雪を踏みしめながら緩やかに登って行く。ベンチと大勢の人が見えた。山頂だ。薬師岳到着AM11:59。

――文殊岳と違って見晴らしは無い。四方、ヒノキの立ち木に囲われている。ただの雪の広場だ。寒暖計があって、気温は-2℃。

とりあえず静岡県の東海自然歩道最高地点だ。今日のコースも、あとは下るだけとなる。単純すぎて、食い足りない感。

下降点
稜線からの下降点
青葉
青葉
雪の坂道
雪の坂道。スリップ注意

下山を開始する。稜線をさらに北へ。

……こちらには、周囲にハイカーの姿が絶えない。メインロードは、やっぱりこっちか。すぐに稜線からの下降点に到着。――ここも展望ポイントだ。寒空の下、灰色の山並みが幾重にも連なっている。脇にはベンチが1つ、雪に埋もれている。

右折して下り始める。いきなり急勾配が始まった。


 


下山道
竜爪山からの下山道。階段が続く
御神木
穂積神社の御神木
最下部
階段の最下部に到達し、土の道へ

路面は完全に雪に埋没し、ところによっては吹き溜まっている。さすがにザックから軽アイゼンを取り出そうと思ったけれど……止める。時間はあるので、雪の坂道を慎重に、ゆっくりと下っていく。手すりのあるところでは最大限それを活用。

高度が落ちるに従って積雪量も目に見えて減っていく。下り階段は続き、展望もやがて失われる。

穂積神社
穂積神社。公衆トイレとコース案内板がある
駐車場
穂積神社の駐車場

土の地面に着地。もう、雪は斑の状態だ。周囲は再び深い林。進んでいくと、いったん広場のようなところに出て、「竜爪山の由来」の解説板があった。

立派なスギが並び立つようになると、穂積神社。裏から表の境内に抜ける。あったのは雪ダルマ。鳥居の向こうには車が並んでいる。――そちらへ進む。

雪の林道
いったん林道に出る
山道へ
ここで左折、再び山道に

汚れた東海自然歩道コース案内板がある。でかい竜爪山の由来解説板と、あと「静清庵自然歩道」の案内マップも。うーん、井川湖から富士川町へ抜けるのか。こちらも歩いてみたいかな……。

左折して山道。少し下って林道に下り立つ。右折し、すぐ左折。再び山道となる。

痩せ尾根
痩せた尾根を渡る
小滝
小滝。節理が見られる

支尾根を下っていく。ヒノキ林でパッとしないけれども、歩きやすいのは確か。穂積神社からこちら、ハイカーの姿もまったく見掛けなくなっている。

ずんずん下る。途中、本州製紙の小屋があった。荒廃しているけれど、緊急避難には使えそうだ。

さらに下ると沢に出合った。桟橋で渡る。


 


桟橋
沢筋を下る。木橋で何度か渡渉
木道
木道。まだ新しい
午後の陽射し
時折、午後の陽射しが照り付ける

沢と絡みながら下っていくようになる。渡る木橋はどれも古いけれど、状態はどれも結構、しっかりしている。

周囲は相変わらず植樹林だけれど、沢のおかげで視覚変化がある道となった。ヤブも無く、道筋も明瞭。竜爪山を穂積神社からの往復だけで済ましてしまうのは、少し勿体無いかも知れない。

と、林道に飛び出した。

登山口
林道の脇にある登山口。コース案内板が立つ
ガクアジサイ
ガクアジサイ?

脇には休憩所がある。目の前には穂積神社から伸びている林道。山道区間はここまでで、以降はこの車道を辿ることになる。PM1:21――思った通り、時間はまだ十分ある。どこかで時間調整が必要だなあ……。

林道を歩き始める。

氷結
コケ。岩面を伝う水――は氷結
林道を行く
林道を東進
黒川
黒川

林道を手繰る。先ほどのコース案内板には「秋には紅葉が楽しめる」とあったけれど、今は冬枯れの季節。紅葉も無ければ花も無い。

――いつもなら、こういう区間は走り下ってしまうのだけど。今日は別、何とも無しにダラダラと歩いていく。


 


実
落石
落石
法面
法面のシダ

にしても、長い。さすがに飽きてくる。特に車も走ってこない。併走する黒川も、特に見事な渓流部があるというわけでも無い。先ほどまで気まぐれに射し込んでいた日差しも、長いこと失われたまま。

茶畑ふたたび
茶畑が現れた
上黒川
上黒川の集落に入っていく

先ほどの休憩所の道標では「やませみの湯まで4.6km」とあったので、約1時間の行程となる。雪道用にソールの硬い靴を履いているので、車道歩きが長いと足裏が痛くなってくる筈だ。まだ大丈夫だけど……。

茶畑が現れて、人里が近づいてきたことを感じる。黒川キャンプ場を通過。

てまえ味噌
「てまえ味噌 かあさんの店」
西里
西里の道標。杉尾山登山口もここ

PM2:17、西里に到着。

あたり一帯は静岡市清水森林公園・やすらぎの森として整備されている模様。ここには、管理棟、公衆トイレ、駐車場などがある。脇には水車がくるくると回っている。

みおくり橋を渡って黒川右岸のボードウォークに取り付く。

みおくり橋
みおくり橋
ボードウォーク
黒川のボードウォーク

――特に下が湿地、というわけでは無いので、何のための木道かは良く分からない。途中、「滝→」の標示があったのでそちらに向かってみる。山に向かって坂道をあがっていくと……黒い岩壁があった。水は、申し訳程度に滴っているだけ。これが西里の滝なのだろうか? 分からない。

コースへ戻る。


 


せせらぎ自然観察園
せせらぎ自然観察園
西里集落
黒川沿いを木道で進む。対岸には西里の集落

「せせらぎ自然観察園」の人工湿地を見ながら、さらに木道を進む。

ついに木道も尽きた――というほど長くはなかってけれど。車道に入り、橋で黒川を渡って左岸の車道に戻る。

車道を進んでいくと、西里温泉前バス停があった。

反転地
やませみの湯の前。バスの反転地
やませみの湯
やませみの湯

その前にある建物が「やませみの湯」。日帰り温泉施設だ。開館時間は、冬季はPM7:30までと十分で、竜爪山登山者御用達かも知れない。実際、駐車場には20台以上の車が停まっている。

その外れから「黒川自然園」のチップロードが始まる。やがて池を見ながらのボードウォークとなる。

黒川自然園
黒川自然園の池エリア。初夏にはホタルも見られるとか
ボードウォーク再び
ふたたびボードウォーク
寺尾島
寺尾島が見えてきた
県道196号
県道196号に合流。寺尾島バス停が立つ

それも長くは続かず、車道に下り立つ。やすらぎの森のエリアもここまで。

車道を進み、2車線の県道196号に合流。黒川もここで興津川に合流している。

左折し、方角を北へ直す。ここから再び山へ向かう。


 


田代峠
田代峠のへっこみが見えている
片瀬集落
片瀬集落を通り抜ける

足裏が痛くなってきた。寺尾島バス停から帰ってしまっても問題ないのだけど、もう昨年のうちに大平から田代峠のコースは歩いてしまっている。とにかく大平まで歩いておかないと、道が繋がらない。

そんなわけで、ミドルカットの登山靴で車道ベタ歩き。換えの靴を持ってくれば良かったな……。

片瀬バス停
片瀬バス停
石沢川
河内集落では旧道を辿る

片瀬集落を通過。右には常に興津川。左右に山が迫って、平野部は猫の額程度しか無い。

右に八幡温泉センターを見て、興津川から枝分かれした石沢川を橋で渡る。そこに立つ道標が左折を示した。従うと、すぐに右折して河内集落の旧道に入る。

河内の大石分岐
「河内の大石 800M」の標示
寄り道
寄り道。真富士山の雪の稜線が迫る

河内の大石、という案内標示が現われたここが時間の潰しどころか、と判断してコースを外れ、そちらに向かう。

10分ほどで到着。確かに“大石”だ。脇には大石神社。

コースに戻る。旧道もほどなく尽きて、県道に再合流する。

西日
西日が山の西斜面を照らし出す
大石神社
河内の大石と大石神社
県道復帰
県道に復帰

 


興津川下流
興津川の下流方面を見る
興津川上流
興津川の上流方面。大平が見えてきた

見ると、興津川の対岸に道が付いている。そちらの方が静かに歩けそうだ、ということで橋でそちらに渡る。

暫く、興津川の左岸歩き。午後もかなり深まって、あたり夕暮れの雰囲気になっている。川べりなので寒い。自然に早足になってしまう。

橋が現われたので右岸に戻る。

防災放送
岩の上に立つもの――
大平
大平
ボードウォーク
大平バス停にバスが停まっている

大平南バス停を通過。大平の集落を通り抜ける。……あと少しだ。

いったん、民家がまばらになる。周囲は茶畑。こんな狭い流域にも、みっちりと畑が広がっている。

――ただ、このような雰囲気は知っている。もう少し進むとバスが停まっているのが見えた。大平バス停はバスの始発点。

PM4:09、大平に到着。

先のコースへ進む→

大平-(静岡市自主運行バス)-但沼車庫-(静鉄バス)-清水駅=(JR東海道線)=静岡駅…

とっくり
車窓より。とっくり?
第二東名
車窓より、第二東名?

バスの発車はPM4:13。乗り込むと、すぐに発車した。乗客は自分ひとり。

興津川沿いにバスは走る。このラインは静岡市の自主運行バスで、静鉄の路線では無い。幸い、便数はそこそこ多い。

但沼車庫
但沼車庫
三保車庫行きバス
三保車庫行きバス。興津駅、清水駅を経由

終点、但沼車庫前バス停に到着。ここで乗換えだ。余裕は3分ほどしかない。

三保車庫行きバスに乗車。こちらは静鉄ジャストライン。

PM4:52にバスは出発。日没を過ぎて、次第に黄昏ていく風景の中を走っていく。

興津駅
JR興津駅
清水駅
JR清水駅

途中、バスは興津駅に寄ったけれど、パス。せっかくなので清水駅まで乗ることにする。

その清水駅には午後5時半頃に到着。

駅前商店街には清水エスパルスのフラッグなどが下げられており、電飾なども洒落ている。清水港のマグロ、というイメージから認識を少し改める。

清水駅前
清水駅前の電飾
?
駅構内の――

JR東海道線に乗り込む。今は同じ市内となった静岡駅まで進んで、そこから先は新幹線。

――これで、東海自然歩道の本線で残す区間は僅か3つとなった。今年4月の踏破を目指して、もう突き進むっきゃない……。

 

東海自然歩道 ≫

興津川コース ≫