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三峰山、中央構造線を歩くみち

- 列島構造を成す断層と室生火山群を目にして日本の地勢に思いを馳せる -

 

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【コ ー ス】月出の里~中央構造線観察地~新道峠~三畝峠~三峰山(1,235m)~福本登山口~富永バス停

【距離高度】16.3km、360m-1,235m-205m

【踏 行 日】2016年5月中旬

月出露頭
中央構造線・月出露頭。高さ80m・幅50mほどで、色の違う左右の地層の境目が断層面
八丁平
八丁平。山頂の南に広がる平坦地で展望がすこぶる良いが…
シロヤシオ
5月には山頂付近でシロヤシオツツジが咲く。別名ゴヨウツツジ
三峰山山頂
三峰山山頂。1,235mの一等三角点がある。見晴らしは北方のみ

高見山地に属する三峰山へ登るハイクコース。

三峰山は三重と奈良の県境にあって山深い位置にありますが、登山道は奈良側、三重側それぞれに複数あり、ハイカーの姿は良く見られます。特に冬がシーズンとなります。と言うのは、三畝峠から山頂にかけて樹氷の名所となっているからです。高山の無い関西地方にとって冬山を実感できる場所として貴重なのでしょう。麓まで樹氷バスが運行されるほどの人気。

もっとも、この山の見所は樹氷だけではありません。中腹までは植林帯ですが山上は自然林で、春の新緑や秋の紅葉も楽しめます。山頂の南にある八丁平では5月に様々な色のツツジが咲き乱れ、天気が良ければ南方への大展望も開けます。そういう意味では頑張って登る甲斐のある山です。

――と、いうだけでは無く。このコースでは中央構造線の露頭を目に出来ます。中央構造線とは九州から関東までに至る長大な断層です。

新道峠
新道峠(1,060m)。すこし南に外れて馬頭観音がある

月出へのアプローチは少し難しいです。宿泊施設も無いため、隣の高見山コースから歩き繋ぐことも出来ません。コミュニティバスかタクシーに頼ることになります。

月出から車道を東に進むとフェンスが道を防ぎますが、開けて通れます。そのまま山麓を巡っていくと「←月出の中央構造線」という分岐。僅かな寄り道が必要です。なお、路頭前のワサビ谷を渡る橋は「崩落の危険があるため」通行止め。断層を直接、手で触るという趣向には与れなくなっています。1995年という比較的近年の発見であるのですが……。ちなみに、この露頭は国の天然記念物、かつ日本の地質百選。

月出登山口からは整備された山道を辿ることになります。問題は八丁平からの下山です。2016年現在、現地案内で八丁平を突き抜けて大きく西へ戻り、ゆりわれ登山口で林道に出る大回りコースが示されていますが、最近の三重県公式サイトマップでは林道へ最短で下りる福本登山道コースが示されています。近くコースの変更があるのかも。

福本登山口から国道166号上の富永バス停までの車道歩きは、かなり長いので注意。

月出の里
月出の里。稜線より見下ろす。山の家・月出の里案内所までのコミュニティバスは予約制で平日のみ運行
富永バス停
三重交通・富永バス停。松阪駅への路線バスあり

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