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(山行年'00,09)

北岳きただけ

(3,193m)

甲斐駒より北岳
甲斐駒ヶ岳より南に見る北岳。背後は間ノ岳。6月上旬
阿弥陀岳から北岳
八ヶ岳は阿弥陀岳より南南西に見る北岳。左に農鳥岳の山稜。8月上旬
甲斐駒より北岳
富士山より北西に見る北岳。右に仙丈岳を従える。10月中旬
北岳の空
朝の北岳を農鳥岳より見る。8月中旬
秋の大樺沢
広河原から見上げる10月の大樺沢。雪渓はこの時期、一番小さい

日本第二位の山、南アルプスは北岳。2004年には標高も1m高くなり、3,193mになりました。

それにしても、日本一の山に比べ、二位のこの山の一般人認知率の低さはどうしたことでしょう? 山名にしたところで「白峰三山のもっとも北の山」。アピール力に欠けています。

ところがこれがハイカー限定となると、知らない人はいないというくらい有名な山に早変わり。登山者も相応に多いです。それは広河原のアクセスの良さが生み出していると言っても良いでしょう。また、広河原から山頂までの高低差は1,670mほどあり、決して楽な登りでは無いのですが、北岳山荘や肩ノ小屋を使って山中一泊し、翌朝に御来光&富士山を見て下りて来るのが定番のようです。

地勢的には、赤石山脈と並列に走る白峰山脈の北端の山。また、夏には高山植物も咲き乱れ、それだけを目的として登るのも「あり」だと思います。

北岳山荘
北岳山荘。近代設備を備える
北岳山頂
北岳山頂

さて、私はこの山には二回登っています。

一度目は日帰りで、広河原からピストン。もっとも、まだ広河原がマイカー禁止になる前の話です。二度目は両俣小屋からの白峰三山縦走。両俣コース序盤の沢沿いの道は雨が多いと増水して渡渉困難になるようですが、幸いにもこの時は靴を濡らす程度で済みました。

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(調査中)
シコタンソウ
シコタンソウ
ミヤマオダマキ
ミヤマオダマキ。減った?





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北岳から富士山を見よう!

北岳から南東
北岳山頂から南東の見晴らし。f=35mm相当

富士山は文句無く見えます。広河原からだと登山道の上部からとなりますが、小太郎尾根分岐~肩ノ小屋~山頂~北岳山頂~北岳山荘まで。また、八本歯ノコルの少し上からも見え始めるようです。

ただ、夏の南アルプスは午前のうちに曇り始めることが多いようです。私も良く晴れた早朝に登山口から登り始めたのにも拘わらず、山頂に着いた9時台、10時台ではもう曇っていました――と言うわけで、未だに北岳からの富士撮影には成功していません。万全を期すなら山頂下にある山荘泊りとすべきなのでしょうが……。


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北岳を日帰りで歩こう!

日帰りコース所要時間(登り/下り)累積高度登降ピッチ
1. 広河原バス停~大樺沢~八本歯ノコル~北岳
 (1,514m)
8時間45分5時間30分+1,650m
-29m
+300m/h
3時間15分-508m/h
広河原駐車場
かつて広河原には広い駐車場があった…
アルペンプラザ広河原
アルペンプラザ広河原

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大樺沢
大樺沢沿いを登る

かつて広河原には大きな駐車場があって、夜明け前から登り始めることが出来たのですが、今ではマイカーは全面禁止となっています。それでも、日帰りが「不可能か」「可能か」で言ったら『可能』と答えます。コースを、コースタイムより早く歩ける人に限定されますが……。

夏場ハイシーズンなら、芦安駐車場から山梨交通バス:広河原行き始発に乗れば、広河原から帰りの芦安駐車場行きバス最終便が出るまで10時間半ほど行動時間が取れます。また、奈良田バス停から広河原行きバスを使っても行動時間は10時間ほど取れます(H25現在)。

広河原から山頂までの最短コースタイムは8時間45分です。これに、なんとか収まっています。

雲が湧く
夏場は、朝の時間帯を過ぎると曇っていく…

ただし、高低差1700mの一方的な登りであることには留意。バスが混雑してなかなか乗車・降車出来ないこと、人が多くて自分のペースで歩けないこと、花や景色の素晴らしさに足を止めて見入ってしまうこと、空気の薄さ、午後から降りやすい雨などを考慮すれば、時間に余裕は無いでしょう。

さらに、午後の雷雨避けに下山に尾根伝いの白根御池コースを使うことも考えられますが、コースタイムは1時間ほど加算されます。

……と言うようなことを考えると、ペースが捗らなければ日帰りはあきらめて途中の山小屋に泊まることも想定しておくべきです。特に広河原から芦安行きのバスは、まだ明るいうちに終わってしまいます。焦って歩いて、転倒するリスクは避けたいもの。


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