奥秩父エリア ≫

(山行年'01)

瑞牆山みずがきやま

(2,230m)

夕刻の瑞牆山
夕陽に染まる瑞牆山。瑞牆山荘からの登山道では、林道を経由すると、この瑞牆山に出会える
屹立
南から見上げる瑞牆山。多くの岩が防壁のように屹立している

甲斐の国は奥秩父の山、瑞牆山。秩父多摩国立公園の西端に近い位置に聳えます。

2,200mあまりの標高は奥秩父の山にあってはそれほど目立つ高さではありません。近くに400m近く高い金峰山がありますし、そもそも奥秩父稜線自体が高度2,000~2,500mの峰の連なりです。

そうではあるのですが――

奇鋒、とはこういう山のことを言うのでしょう。一度見れば忘れられない山肌を持っていることがこの山の特徴。奥秩父主稜線から外れた支脈の派生ピークに過ぎないのですが、より高い奥秩父の山々から見下ろしても真っ先に目に留まる造形――日本百名山のビジュアル系、と言ったところでしょうか。

と言うわけで、この山を目にしたハイカーは登山意欲を強くそそられるようです。さらに、岩登り目的のクライマー達も集まってきます。甲府盆地からのアクセスも良いので、さも当然のように人気があります。

山肌
それだけで絵になる山肌
山頂
山頂は巨岩が転がる。向こう、南アルプス
紅葉の山腹
10月中旬、山頂から見下ろす。そこに広がるのはオレンジ色の絨毯
瑞牆山
八丁平付近より見る瑞牆山

さて、私は一度だけこの山に登っています。

その日、瑞牆山荘から山頂まで一気に登りましたが、そのまま下山はせず、再び八丁平へ登っていきました。日帰りでの瑞牆・金峰山の二山登頂を目指したわけですが……。

深い奥秩父の森に大いに迷って、時間切れ。なんとか大日岩まで達して、その上から金峰山を眺めて帰ってきたという悔しい山行でした。八丁平から大日岩の稜線は、5万分の1登山地図で見るといたって平凡に見えますが、実際は樹林帯ながら巨石がゴロゴロして、スリルある道です。と言うか、やや危険。






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瑞牆山から富士山を見よう!

瑞牆山からの眺望

瑞牆山山頂より見る。金峰山は五丈石が特徴的

富士山

雲に浮かぶは毛無山

聖岳・赤石岳…鳳凰三山から頭一つ出た北岳、仙丈・甲斐駒

中央アルプス

赤岳が目立つ八ヶ岳山塊

その右脇に北ア白馬連山

青々とした四阿山~浅間山稜線

瑞牆山登山道より富士
瑞牆山登山道より見る富士山

富士眺望は良好――と言っても、見える場所はかなり限られています。

もちろん、山頂からは文句なしです。南の方角に、山裾からスッキリと見えてくれます。ところが富士見平に伸びる登山道を下っていくとすぐに森林帯に没します。それでも木々の合間からチョロチョロと富士山が見え隠れするのですが、それも標高2,000mを切った地点で失われます。

ただ、さらに先の富士見平一帯で、再び木々の間から富士山が見えるようになります。まさに、地名に偽り無し。見逃さないように!

瑞牆山山頂より南
瑞牆山山頂より南方。こちら側の見晴らしは良いが、反対、北方の展望は悪い。f=35mm相当

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瑞牆山を日帰りで歩こう!

日帰りコース所要時間(登り/下り)累積高度登降ピッチ
1. 瑞牆山荘前駐車場/みずがき山荘バス停~富士見平小屋~山頂
(1,525m)
4時間40分2時間50分+750m
-45m
+265m/h
1時間50分-409m/h
瑞牆山荘
みずがき山荘バス停。瑞牆山荘の前に立つ
瑞牆山荘前駐車場
瑞牆山荘から100m離れた駐車場。100台駐車可
富士見平小屋
富士見平小屋。富士見平林道終点に建つ

瑞牆山荘が登山起点となります。奥秩父の山ですが、瑞牆山荘前は金峰山の登山口でもあるため、駐車場はマイカー登山で混み合います。もっとも、早朝到着できるのであれば日帰りは比較的容易でしょう。

一方、瑞牆山荘前にはバス停があり、3シーズンにはバスが発着しています。JR中央本線・韮崎駅から1日5~6便。このバスを使って日帰り登山を狙う場合、行動可能時間は6時間半ほどですので収まります。もっとも、電車・バス利用の日帰り可能圏内は首都圏までで、名阪神からは不可能。

なお、登山道は普通の山道です。岩は多いですが、岩登りの技術などは不要。実際、ファミリーや愛犬連れなどをよく目にしました。

他に日帰りコースは見当たりません。(不動沢沿いの道が気になりますが……)

紅葉
秋には紅葉も目を楽しませる
瑞牆山登山道
瑞牆山登山道。上部ほど岩が多くなる
鋸岩
山頂直下、とかく目立つ大ヤスリ岩

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