
草津のシンボルの山、草津白根山。志賀草津道路を利用して大勢の観光客が山上を訪れ、火山景観を楽しみます。
ただ、この山がれっきとした活火山であることを知らしめたのが2018年の噴火。以降、登山規制が続いています。今や麓や志賀草津道路から眺めるだけの山に――
復活が待たれます。



上信越国立公園に属し、位置的には志賀高原の南となる山域。草津白根山というのは、狭義では湯釜を擁する白根山を指すようですが、一般的には最高峰の本白根山を含む複数の峰の総称です。もちろん、「草津」を冠しているのは他の数多ある白根山と区別するため。
観光開発された山です。逢ノ峰と湯釜の鞍部、高度2,000mのところに巨大な駐車場があって、この山への主要アクセス路となっています。ここを起点に遊歩道が伸び、半日程度のハイクが楽しめるようになっています。火山であるため樹林帯は少なく、開放的な眺めが得られます。

なお、遊歩道は最高峰の本白根山までは伸びていません。また、白根山の山頂にも伸びていません。火山ガスの恐れがあるので、遊歩道から外れて歩くのは御法度です。ゆえに、この山への登頂は白根探勝歩道の最高地点に至ることです。本白根山山頂より20mほど低い位置になりますが、山の構造上、あまり最高峰に拘ることはないでしょう。
というのは、この山は幾つもの火口と火砕丘で構成されていて、それが見所にもなっているからです。湯釜や鏡池は、その火口湖。また、浅間山系や四阿山、志賀高原への展望も開けます。流石に山上部には花は少ない印象ですが、コマクサを見ることが出来ます。見頃は7月。
# 2023年時点で遊歩道は閉鎖中ですので注意。


草津白根山から富士山を見よう!

探勝歩道の南端をなぞる道筋からが富士眺望があるようです。もちろん、探勝歩道最高地点からも。ただ、見えると言っても奥秩父稜線上に山頂部だけがポコっと飛び出しているぐらいです。絵にはなりません。本白根山山頂、白根山山頂からもギリギリ見えるようですが、そもそも立入禁止です。
なお、私はこの山を歩いた時は白いガスの中に浅間山の影が見えるのがやっとでした。次に登るチャンスを狙っていたのですが、今やこの山は車で通過することしか出来なくなってしまいました。志賀草津道路を北に辿り、渋峠を越えた先で見えてくるやも知れませんが……。
草津白根山を日帰りで歩こう!
日帰りコース | 所要時間 | (登り/下り) | 累積高度 | 登降ピッチ | |
---|---|---|---|---|---|
1. | 白根レストハウス(駐車場/白根火山バス停)~白根探勝歩道最高地点 (2,008m) |
2時間45分 | 1時間30分 | +208m -68m | +76m/h |
1時間15分 | -166m/h | ||||
2. | 万座駐車場~2028mピーク~白根探勝歩道最高地点 (1,710m) |
3時間30分 | 2時間 | +524m -51m | +262m/h |
1時間30分 | -349m/h | ||||
3. | 草津温泉~香草~横笹~芳ヶ平~白根レストハウス~白根探勝歩道最高地点 (1,201m) |
10時間 | 5時間40分 | +1,132m -183m | +200m/h |
4時間20分 | -261m/h |
H31/4/5 本白根山:噴火警戒レベル1。活火山であることに留意
■気象庁 火山登山者向け情報 ≫R3/3/23 白根山:噴火警戒レベル1。活火山であることに留意




日帰りで登られていた山なのですが――
今は草津白根レストハウス前の駐車場は閉鎖、車を停めることすら出来なくなっています。噴火警戒レベルは1に下がって久しいのですが、自治体は遊歩道の閉鎖解除をしておらず、また湯釜遊歩道の侵入を防ぐために駐車場も閉鎖しているとのこと。本白根山側には向かって良さそうなものですが、2018年の噴火はレベル1で発生し、しかも監視していなかった箇所からの噴火だったので、自治体も相当慎重になっているようです。
また、万座温泉から登るのも禁止、芳ケ平遊歩道も閉鎖です。白根火山ロープウェイが廃止されてしまったので、自分が狙っていた草津温泉からがの日帰り周遊も叶わなくなってしまいました。
……まあ、山は逃げないので気長に待つしか無いでしょう。待てば山路の日和あり。
