- いにしえの峠に登って眺めるのは長大な風車の列…… -
【公式案内】和歌山県情報館 > 近畿自然歩道の概要 > コースの紹介 > 23.万葉の糸我の山を訪ねるみち
【コ ー ス】紀伊宮原駅~宮原橋~得生寺~糸我稲荷神社~糸我王子~糸我峠~逆川王子跡~方津戸峠~深専寺~湯浅駅
【距離高度】7.0km、6m-165m-7m
【踏 行 日】2015年1月中旬
距離7kmと短いながら、確かに見どころ多きコースです。
まずは何と言っても、熊野古道・紀伊路の王子を訪ねる道であることでしょう。得生寺や糸我稲荷神社という古刹、かつて茶屋があったと言われる糸我峠、川が海から山側へ流れている逆川、他にも様々な史跡が次々に現れて飽きさせません。山道区間こそ僅かですが、車道も交通量の多い個所は一部で、多くは古道の雰囲気を味わいながら歩くことが出来ます。駅から駅、というアクセスの良さ、程よいアップダウンなど、ウォーキングにもうってつけです。
次に、和歌山県の有田みかんの産地であることもポイントでしょう。柑橘の香りと段々畑が連なる光景は心を安らかにしてくれます。一方で湯浅の町は醤油の発祥地。日本の伝建地区にも指定されているので、足を運んでおくと良いです。
そして、意外にも展望コースであること。最高点の糸我峠は高度160mほどですが、有田川流域や湯浅市街への見晴らしはなかなかです。できれば、雲雀山まで足を運んでおくと良いでしょう。さらに――
糸我峠からは風車の列が眺められます。南に広川明神山風力発電所、白馬ウインドファーム、北に有田川ウインドファーム、併せると50基近く、6.2万kwの発電能力――それらが一直線に並んで羽を回している光景を目にすることの出来る峠は、もしかしたら日本でここくらいかも知れません。知る人ぞ知る、でしょう。
なお、本コースには近畿自然歩道の道標は1つもありません。熊野古道の道標を辿ることになるのですが、そちらと微妙に道どりが違う箇所があります。
まずは、糸我稲荷神社から糸我王子への道。近畿自然歩道は稲荷神社の前の細道を南へ辿ります。途中で左折して坂道を上がり、糸我王子の直前に出ます。
次に、飛越橋から立石の道町道標。熊野古道は山田川沿いに北栄橋まで進み、橋を渡って伝建地区を掠めますが、近畿自然歩道は飛越橋を渡って湯浅中学校脇の顕国神社を目指します。そのあとは町中の細い路地を伝って立石道標まで進みます。