- 淡路島の南に浮かぶ国立公園の松の島をぐるり一周 -
【公式案内】兵庫県 > 兵庫の自然 > 兵庫の自然歩道 > 淡路島ルート > 64.岩礁の島 沼島をめぐるみち
【コ ー ス】沼島港~神明神社~沼島灯台~上立神岩~おのころ山~沼島港
【距離高度】6.8km、0m-117m-0m
【踏 行 日】2007年2月中旬
日本地図を見ると、淡路島の脇にある小島が“瀬戸内海国立公園”を示す赤い破線で囲われていることに気付きます。
――この島にはいったい、何があるのだろう?
本コースは、それを確かめることが動機の1つになるかも知れません。距離7kmほど、海を見晴らしながら歩くお手軽なウォーキングコースです。
……お手軽な、と書きましたが、(ほとんどの人にとっては)やはりアプローチが大変でしょう。本州関西圏からの車利用の場合でも、淡路島の南端付近の灘・土生港へ到達するだけで時間が掛かります。そう、本コースは15.4kmですが、うちフェリー利用の海路で約4km×2を占めています。(洲本港からの定期便もあるようですが……)
さらに本コース、距離こそ短いですがアップダウンが結構あります。また、遊歩道としてよく整備されており、少し高いところから海に浮かぶ島であることを実感させるような見晴らしが得られ、足を止めて見入ることも多々。天候に恵まれれば近くの淡路島はおろか、四国や本州紀伊半島も見えてくれます。
加えて、上立神岩などコースから外れて寄るべきポイントも幾つかありますので、6.8kmというコース距離は感覚的には倍くらいに感じられました。この島を堪能するには少なくとも半日は必要と思います。従って、時間の計算には注意が必要。帰りの船の時刻確認も忘れないように!
なお、マツクイムシによる虫害により島内のマツは被害を受け、今は植生回復中の段階のようです。確かに、おのころ山あたりは、やけにスッキリしてしまっています。
南あわじ市コミュニティバス・沼島汽場前バス停。灘ターミナルセンターが待合室になっている。
この対面に土生港。ここを発着する定期連絡船を利用して、沼島まで10分少々の船旅です。
着いた沼島港がコース始点。
ターミナルセンターの案内では特に近畿自然歩道のコースは示されていないようですが、コースは島内一周の道なので、適当に進んで大丈夫。
まずは漁港を回り込むように進み、階段を上って神明神社へ。
その先は車も通れる幅のダート道。ここで、初めて近畿自然歩道の指導標を見ます。沼島灯台へのショートカットを右に分け、島西面の岩礁を見下ろしながら歩きます。淡路島へも展望もあり。
やがて、周囲に松が目立ってきます。0.2kmほどの寄り道で、あずま屋のある展望地へ。そこからは島内を見渡せます。
さらに進むと沼島灯台が大きくなってきます。また、左側には紀伊水道と本州・紀伊半島の影。
沼島灯台は僅かな寄り道。じつはここが島の最高標高点。117.2m。
沼島港へ下りる道を右に見送った後、大海原を見やりながら山ノ大神社まで進みます。
やがて道は急速に高度を下げ、前方のおのころ山が意外に大きく立ちはだかってきます。
下げ切ると島内道路に突き当たります。左に曲がるとまた分岐。直進200mで上立神岩ですが、コースは右に逸れていきます。もちろん、上立神岩には立ち寄らない理由はありません。
おのころ山へ上っていきます。島の北側と違い、木々が疎らで見晴らしが良い道。
背後に小さく上立神岩が見えます。そして、白く輝く沼島灯台も。
大展望を見ながら稜線上を進んでいくと、「あずま屋200m」の標示。そちらに上っていくとあずま屋が立つ広場です。ここがおのころ山見晴らしは期待していた程ではありませんが、島を一望。
そのまま真っ直ぐ進むとコースに合流できます。一転して森の中の道。左手に古水の浜へ降りていく道もあるようです。往復1kmの寄り道ですが。
途中、おのころ神社を示す道標が立っています。おのころ神社に行くには往復0.4kmの寄り道が必要。
やがて道は海岸へと下りていきます。整備された海水浴場を左に見ながら町中へ入っていくと、早くも出発点の船着場が見えてきます。
近畿自然歩道のコース案内図は、ここに1つあるのみ。
時間が許せば、沼島庭園・梶原五輪塔、そして西光寺や八幡神社、弁財天神社など漁港周辺にある寺社に立ち寄っておくのも良いでしょう。
そして、沼島ターミナルセンターに到着。これで、島内一周です。