

九州は鹿児島と宮崎の境にある複合火山、霧島山。
――2005年末は九州に予想外の寒波。標高1,000m以上は積雪で、平地でも毎朝氷点下。えびの高原からのコースにしても、韓国岳までこそしっかりしたトレースがありましたが、そこ以外はダメ。高千穂峰への縦走は叶いませんでした。
韓国岳山頂にしても強風が吹き荒れ雪の飛礫が顔面を襲う始末。防風着は必須で、さらにゴーグルが欲しいぐらい。ただ、えびの高原に下りると風も無くとても穏やか。鹿児島という南国で、雪と戯れるのファミリーが微笑ましかったです。
ちなみに、えびの高原は日本の音風景100選の地。選定理由は「鹿の鳴き声」だそうです。



霧島山を日帰りで歩こう!
日帰りコース | 所要時間 | (登り/下り) | 累積高度 | 登降ピッチ | |
---|---|---|---|---|---|
1. | えびの高原駐車場~登山口~大地獄~山頂 (1,190m) |
2時間30分 | 1時間40分 | +509m -1m | +305m/h |
50分 | -610m/h | ||||
2. | 大浪登山口駐車場~大浪池~避難小屋~山頂 (1,180m) |
4時間20分 | 2時間20分 | +600m -80m | +257m/h |
2時間 | -300m/h | ||||
3. | 高千穂河原ビジターセンター駐車場~中岳~新燃岳~獅子戸岳~山頂 (970m) |
7時間50分 | 4時間10分 | +986m -256m | +237m/h |
3時間40分 | -269m/h |
新燃岳:R7/3/30 噴火警戒レベル3。火口から概ね4kmの範囲で大きな噴石などに警戒
■気象庁 火山登山者向け情報 ≫御鉢 :H30/3/15 噴火警戒レベル1。火口縁への立ち入り禁止
硫黄山 :R5/12/6 噴火警戒レベル1。火口縁への立ち入り禁止





日帰り山行記 ≫
霧島山は日帰り前提の山です。韓国岳、高千穂峰と2つの主峰を要しますが、縦走するにしても途中の新燃岳が火山活動により入山規制がされることが多く、縦走路は分断されがちです。必然的に、どちらかの峰への日帰りハイク、ということになりますが、高千穂峰の御鉢、えびの高原の硫黄岳とどちらも噴火警戒レベルが上がることがあり、頭の痛いところ、、というわけで、ここでは韓国岳への日帰りコースに限定します。鹿児島県側からのコースばかりで、宮崎県側からのコースが無いのが寂しいですが……
登山者数が一番多いコースは、えびの高原からのピストン。登山口には広い駐車場があり、施設も整っています。コースも良く整備されており、大勢のハイカーが歩いているので安心感があります。行程は短いのですが、下山後には不動池・六観音御池・白紫池を巡る遊歩道に足を伸ばしたり温泉に浸かったり、と、充実した1日を過ごすことが出来ることでしょう。
また、大浪池を巡るコースも捨てがたいです。大浪池を見下ろしながら、その火口をぐるりと巡る道は、なかなか他の百名山では味わえない趣があります。ただし、こちらのコースも通行禁止になることがあるので事前情報収集は必要。
そして、高千穂河原からのコースも日帰りが可能です。高千穂河原は高千穂岳へ登るための登山基地ですが、韓国岳までの欲張り縦走も可能な位置にあります。もっとも、新燃岳が通過出来ることが前提であるのですが……。
なお、霧島岳の麓には霧島神宮など見所も多くあります。山に登って下りるだけでは勿体無い地です。