木曽御嶽エリア ≫

(山行年'02,08)

木曽駒ヶ岳きそこまがたけ

(2,956m)

宝剣岳
奥、丸くなだらかな木曽駒ヶ岳・中岳と、手前、鋭鋒の宝剣岳
濃ヶ池と宝剣
濃ヶ池の水面に映る宝剣岳。中央アルプスの代表的な風景

中央アルプスの最高峰・木曽駒ヶ岳。標高2,956m。

数あるアルプスの山々の中で、最も日帰りが楽な山です。なにしろ、標高2,600mにある千畳敷までバスとロープウェイで上がれるのですから。そこから木曽駒山頂まで、標高差はたったの350m。そしてカールの見事なお花畑、稜線で得られる素晴らしい展望。

――自身、最初に登ったのは2002年。菅の台駐車場から朝一番のロープウェイで上がる計画でしたが、混雑で手間取りました。一面のガスの中、木曽駒山頂から宝剣岳を越えて空木岳を引っ掛け、菅の台に下りる周回コース。このスタートでの出遅れが響いて池山手前で日没に遭いペースががた落ちになり、菅の台到着はPM9:30という、しんどい山行となりました。

早朝の千畳敷
夏の千畳敷は登山客でいっぱい。天候など関係無い
木曽駒山頂
夏の木曽駒山頂は登山者がいっぱい。天候など関係無い

次に登ったのは6年後。またもや千畳敷までロープウェイで上がってしまいましたが、今度はしっかりとテントを担いでいました。梅雨明け最初の日曜日とあって混雑は最盛期でしたが、まあ、山泊装備なら焦ることはありません。午後遅くに千畳敷に着くと、宝剣岳経由で駒ケ岳へ。駒ヶ岳直下でテントを張って落ち着くと、天候にも恵まれ、その夕方から翌朝にかけて素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。

ただ、その後、山頂から上松駅までの下山は辛かったです。標高差2,200mの下りもさることながら、前日夜との気温差が30℃近くに及ぶのが厳しく、最後は灼熱のアスファルトとの闘いという、しんどい山行。楽に登れる山ではありますが、コースの選定の仕方によっては、アルプスの高峰の厳しさをしっかりと味あわせてくれます。

木曽駒
東側稜線より見上げた木曽駒ヶ岳。印象よりも緑多き山
黒百合
クロユリ。濃ヶ池付近にて
稚児車
花の散った後のチングルマ
駒薄雪草
コマウスユキソウ。木曽駒直下の西斜面
中央アルプス
5月の中央アルプス。左端、百越山。中央、南駒ヶ岳・赤椰岳・空木岳。右、千畳敷カールを抱いた宝剣岳-木曽駒ヶ岳-伊那前岳。しらびそ峠から





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木曽駒ヶ岳から富士山を見よう!

乗越浄土から富士
乗越浄土付近からの富士眺望。f=300mm相当
濃ヶ池から富士
濃ヶ池付近からの富士眺望。f=112mm相当

稜線上は森林限界の上。従って、あとは南アルプスを越える高さがあれば富士眺望は可能。木曽駒・中岳・宝剣岳のみならず、三沢岳・伊那前岳・将棊頭山・檜尾山・熊沢岳、そして勿論、千畳敷からも。

ただ、南ア稜線で山体をスパッと切り取られているのは、やっぱりイマイチ。

木曽駒から富士
木曽駒山頂からの富士眺望。左から、やや低く仙丈岳、北岳~間ノ岳~農鳥岳の白峰三山、富士山を挟んで塩見岳。f=100mm相当
木曽駒から富士

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木曽駒ヶ岳を日帰りで歩こう!

日帰りコース所要時間(登り/下り)累積高度登降ピッチ
1. 千畳敷ロープウェイ駅~乗越浄土~木曽駒ヶ岳
 (2,612m)
2時間25分1時間50分+347m
-3m
+143m/h
1時間35分-219m/h
千畳敷ロープウェイ駅
千畳敷ロープウェイ駅。通年営業
菅の台駐車場
菅の台バスセンターの巨大な駐車場
ロープウェイ駅行きバス
駒ヶ根駅前から発着するロープウェイ駅行きバス
しらび平駅
駒ヶ岳ロープウェイしらび平駅。待ち時間3時間半では、こんな感じ

日帰りできるアルプスです。最短コースはなんと2時間25分、高低差も300m少々。千畳敷カールには軽装の観光客大勢。

ところが、ハイ・シーズンには、そのロープウェイに乗るまでが大変。平日でも無い限り、日帰りするには朝8時前に菅の台に着いていたいところ。それでも、しらび平でのロープウェイ待ちを1~2時間覚悟しておいた方が良いでしょう。それ以上遅くなると、3時間、4時間と、みるみるうちに待ち時間が伸びていきます。千畳敷に午後到着ともなると、山頂は狙えなくなる可能性が高いです。

私も早朝AM4:50に菅の台バス停に着いたのですが……すでに長蛇の列で、始発前に臨時バス便が何本か出ている始末。しらび平でも30分待たされ、結局、千畳敷に着いたのはAM6:20でした。

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