

中央アルプスの最高峰・木曽駒ヶ岳。標高2,956m。
数あるアルプスの山々の中で、最も日帰りが楽な山です。なにしろ、標高2,600mにある千畳敷までバスとロープウェイで上がれるのですから。そこから木曽駒山頂まで、標高差はたったの350m。そしてカールの見事なお花畑、稜線で得られる素晴らしい展望。
――自身、最初に登ったのは2002年。菅の台駐車場から朝一番のロープウェイで上がる計画でしたが、混雑で手間取りました。一面のガスの中、木曽駒山頂から宝剣岳を越えて空木岳を引っ掛け、菅の台に下りる周回コース。このスタートでの出遅れが響いて池山手前で日没に遭いペースががた落ちになり、菅の台到着はPM9:30という、しんどい山行となりました。


次に登ったのは6年後。またもや千畳敷までロープウェイで上がってしまいましたが、今度はしっかりとテントを担いでいました。梅雨明け最初の日曜日とあって混雑は最盛期でしたが、まあ、山泊装備なら焦ることはありません。午後遅くに千畳敷に着くと、宝剣岳経由で駒ケ岳へ。駒ヶ岳直下でテントを張って落ち着くと、天候にも恵まれ、その夕方から翌朝にかけて素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。
ただ、その後、山頂から上松駅までの下山は辛かったです。標高差2,200mの下りもさることながら、前日夜との気温差が30℃近くに及ぶのが厳しく、最後は灼熱のアスファルトとの闘いという、しんどい山行。楽に登れる山ではありますが、コースの選定の仕方によっては、アルプスの高峰の厳しさをしっかりと味あわせてくれます。





木曽駒ヶ岳から富士山を見よう!


稜線上は森林限界の上。従って、あとは南アルプスを越える高さがあれば富士眺望は可能。木曽駒・中岳・宝剣岳のみならず、三沢岳・伊那前岳・将棊頭山・檜尾山・熊沢岳、そして勿論、千畳敷からも。
ただ、南ア稜線で山体をスパッと切り取られているのは、やっぱりイマイチ。


木曽駒ヶ岳を日帰りで歩こう!
日帰りコース | 所要時間 | (登り/下り) | 累積高度 | 登降ピッチ | |
---|---|---|---|---|---|
1. | 千畳敷ロープウェイ駅~乗越浄土~木曽駒ヶ岳 (2,612m) |
2時間25分 | 1時間50分 | +347m -3m | +143m/h |
1時間35分 | -219m/h |




日帰りできるアルプスです。最短コースはなんと2時間25分、高低差も300m少々。千畳敷カールには軽装の観光客大勢。
ところが、ハイ・シーズンには、そのロープウェイに乗るまでが大変。平日でも無い限り、日帰りするには朝8時前に菅の台に着いていたいところ。それでも、しらび平でのロープウェイ待ちを1~2時間覚悟しておいた方が良いでしょう。それ以上遅くなると、3時間、4時間と、みるみるうちに待ち時間が伸びていきます。千畳敷に午後到着ともなると、山頂は狙えなくなる可能性が高いです。
私も早朝AM4:50に菅の台バス停に着いたのですが……すでに長蛇の列で、始発前に臨時バス便が何本か出ている始末。しらび平でも30分待たされ、結局、千畳敷に着いたのはAM6:20でした。