
木曽の独立峰、御嶽山。標高3,067mは百名山の中では第8位の高峰。
日本各地の数多の御嶽山と区別して、木曽御嶽山、と呼ぶこともあります。れっきとした火山で、山上は幾つもの火口、火山湖が見られます。
そう、この山は活火山です。2014年秋の悲劇は、まだ記憶に新しいところ……



位置的には、北アルプスの南端と言っても違和感無いところにありますが、北アとは飛騨川、中央アとは木曽川で隔てられています。御嶽山は御嶽山なんだと言うべきでしょう。
信仰の山らしく、登山道のあちこちに数々の史跡が建ち並んでいて、他の3,000m峰とはまた違った独特の雰囲気を醸し出しています。富士山と比較すると、登山道や山上の景色などは明らかに御嶽山の方が変化に富んでいて、歩いていて飽きません。
東京からだと遠いのですが、中京圏からはアプローチしやすい山です。そのため、ハイカーの人気も高く、夏のみならず秋にも大勢のハイカーに登られています……というのがひと昔前。今は未だ、静かな山頂です。


御嶽山から富士山を見よう!


八合目より上は森林限界となりますが、富士山との間には中央アルプスが横たわっており、富士の頭が見えてくるのは高度2,800mを超えてきてからとなります。そして、3,000mを超えても富士山は山頂部しか覗きません。中央アルプスの先に、今度は南アルプスが重なって、富士を隠すからです。
――逆に言えば、御嶽山の山頂部では中央アのほとんどの峰と、南アの高峰を眺望可能ということです。もちろん、北アルプスや八ヶ岳、奥秩父などの山々も良く見えています。何しろ、日本で一番西に位置する3,000m峰ですから、眺めのよさは一級品。
御嶽山を日帰りで歩こう!
日帰りコース | 所要時間 | (登り/下り) | 累積高度 | 登降ピッチ | |
---|---|---|---|---|---|
1. | 田ノ原バス停・駐車場~八合目~九合目~王滝頂上~剣ヶ峰山頂 (2,196m) |
4時間45分 | 3時間 | +867m -4m | +289m/h |
1時間45分 | -495m/h | ||||
2. | 飯森高原~女人堂~覚明堂~剣ヶ峰山頂 (2,150m) |
5時間10分 | 3時間15分 | +942m -25m | +290m/h |
1時間55分 | -323m/h | ||||
3. | 中ノ湯バス停・駐車場~女人堂~覚明堂~剣ヶ峰山頂 (1,826m) |
6時間30分 | 4時間5分 | +1,266m -25m | +310m/h |
2時間25分 | -524m/h | ||||
4. | 濁河温泉駐車場~湯の花峠~八合目~飛騨頂上~二ノ池~剣ヶ峰山頂 (1,780m) |
9時間25分 | 5時間25分 | +1,326m -39m | +245m/h |
4時間 | -332m/h |
R7/1/16 噴火警戒レベル2。地獄谷火口から半径1km内への立ち入り規制中
■気象庁 火山登山者向け情報 ≫



3,000mを超える高峰ですが、アクセスに恵まれ、日帰りで利用されることが多い山です。特に、田ノ原には巨大な駐車場があり、夏と秋には路線バスも通っています。高度的には七合目に位置し、低山日帰りハイクと同じぐらいの高度差・コースタイムで山頂往復が可能です。また、飯森高原も七合目に位置します。こちらはロープウェイ駅を利用します。
飯森高原の一段下にある中ノ湯は六合目に位置します。樹林帯から登っていけることが特徴。バス停もありますが、便は少なく、日帰りハイクの場合にはマイカー利用前提となるでしょう。
濁河温泉も六合目。駐車場から少し下には濁河温泉バス停があり、夏には木曽福島駅からバスが出ますが1日2便。日帰りには使えません。
他にも、日和田道、開田口登山道、とロングコースがあります。
(ちなみに、御嶽山では一合=標高差300mなので、合目計算は単純明快。コースタイムも一合=1時間程度の設定)
