
山形・新潟・福島三県に跨る山塊、飯豊連峰。大地に根を生やすがごとく、どっしりと構えた山塊は鉄道も道路も通しません。難攻不落の城砦にも似ます。
山深さも相当なもの。高度2,000m前後の稜線を持ち、縦走を憧れられる山。残雪豊富で、花の山としても名高いです。


同じ磐梯朝日国立公園の山域に、同じような高さ、広さを持つ吾妻連峰がありますが、山としての雰囲気は180度違います。吾妻連峰が“陽”としたら、飯豊連峰は“陰”――福島盆地にほど近く、裏磐梯の北面にあって観光開発されている吾妻連峰に比べると、飯豊連峰は質実剛健、登山者の領域と言えるでしょう。
なお、飯豊連峰をの主要な山は3つ。飯豊本山、大日岳、北股岳です。最高峰は標高2,128mの大日岳。


高度2,000m前後の稜線を複数持ち、山小屋も充実していて山泊縦走が盛んです。高度こそ低いのですが、東北アルプスの異名はダテではありません。雪渓やお花畑もあちこちで目に出来ます。ただし、その稜線まで登るのが大変。日本アルプスみたいにアクセスに便宜が図られていたりしません。
それに、残雪が多いとはいえ真夏の昼間はさすがに暑いです。なにかと体力を要求する山という印象。





飯豊山を日帰りで歩こう!
日帰りコース | 所要時間 | (登り/下り) | 累積高度 | 登降ピッチ | |
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1. | 弥平四郎登山口駐車場~上ノ越~疣岩山~三国岳~種蒔山~草履塚~飯豊本山 (693m) |
15時間10分 | 8時間30分 | +1,764m -360m | +208m/h |
6時間40分 | -265m/h |






日帰りの山ではありません。
――それでも、日帰りにチャレンジするとしたら。弥平四郎登山口、御沢野営場の登山口、大日杉の登山口あたりの駐車場が起点になるでしょう。もちろん、マイカーアプローチのみ可能で、公共交通機関は使えません。
そして、どの登山コースを使ったとしても累積高度差は1,700m以上になり、また春は残雪、夏は暑さ、秋は日の短さが障害となって、日帰りチャレンジをさらに困難にします。(多少コースを短縮する、川入りの北4kmの栗の沢沿いの駐車場が使えるかどうか興味があるのですが、情報不足)
ちなみに私は弥平四郎登山口を選択。朝4時半に出発したものの、夏バテを引きずって体調最悪、ペースが一向に上がらず、何度も敗退の2文字が頭を過ぎりましたが何とか飯豊本山に到達、14時間かけて登山口に戻ってきました。未だに“苦労した山行ワースト3”入りしています……。

