養老公園~三方山(722m)~笹原峠~養老山(859m)~笹原峠~アセビ平~養老公園

養老の滝
11月上旬の養老の滝。色づきはまだまだ
滝広場
滝の広場を後にする
駐車場へ
駐車場へ向かって進む

名瀑、養老の滝――。

箕面の滝を思い出す。実際、落差はほぼ同じだし、水の落ち方も似ている。滝道を歩き詰めて到達する、というアプローチの仕方も同じだ。

そして、ほぼ1年前、箕面の滝から始まった東海自然歩道歩き。……その箕面大滝は紅葉に彩られていた。


登山道案内板
登山道案内板が立つ
滝駐車場
滝駐車場

この物足りなさを埋めようと考える。滝の広場を背に、滝谷左岸の道を上り始める。

滝駐車場に出る。その先、養老山登山道入口――。

そちらに進む。紅葉の下りて来ている地点まで山を登ってみよう、という魂胆だ。東海自然歩道歩きは一時中断。今日は少し時間があるし……って、少しの時間どころじゃなくなるだろうけれど。


山肌
色付きがほとんど無い山肌…
養老山登山道
養老山登山道を登る

車道を0.2kmほど進むと分岐。左折で三方山経由、直進はアセビ平経由で養老山稜線だ。

左折を選択。谷を渡って、山道の登山道に入る。いきなり、勾配のきつい登り。まっとうな山登りだ。今日の装備的には問題無いけれど、飲み物が少し不足かも知れない。まあ、短時間で終わらせてしまえば大丈夫。

山道をガンガン登っていく。緑の広葉樹の道が気持ちいい。


 


養老公園を見下ろす
標高722mの三方山山頂から見下ろす養老公園。反転地も俯瞰できる

三方山山頂
標高722mの三方山山頂。養老山の前山
笹原峠
笹原峠で養老山地の稜線道へ合流

整備は良く、丸木階段もしっかりしている。途中にはベンチの休憩所もある。

――ただ、紅葉は未だチラホラと見られるくらいだ。と、分岐に当たった。左に進むとすぐに三方山山頂。

見晴らしが良い。今朝、見上げていた養老山地を逆の視点から見下ろす形。


笹道
ササの養老山頂遊歩道を往く――
小倉山山頂園地
標高841mの小倉山山頂部は「小倉山山頂園地」
笙ヶ岳
お隣、標高908mの笙ヶ岳。養老山地の最高峰

分岐に戻って、もうひと頑張りで笹原峠。ようやく山稜線に到達した。時刻は、AM10:20。AM9:15に滝を出発しているから、かなりのハイペースで登ったことになる。でも、まだ足は元気。

左折して稜線道を南に向かって進む。山頂遊歩道と言うだけあって、本当に遊歩道っぽい平和な道だ。歩いているハイカーの姿も散見される。なにしろ、今の時期は絶好のハイクシーズン。

ただ、周囲には笹やススキが多く、紅葉は期待していたほどじゃない。元々、こういう山かも知れないけど……。

その代わり道は開放的で、展望がすこぶる良い。近くには笙ヶ岳も見えている。


 


養老山
山頂部がなだらかな養老山
リンドウ
秋のリンドウ

養老山山頂
養老山の山頂。標高859mで一等三角点がある
紅葉
紅葉…

途中、小倉山山頂園地を通過。ベンチや見晴台、あずま屋のある公園で、8の字状に遊歩道が巡っている。

さらに南へ。少し山道が細くなってくる。と、同時に黄葉もやや多く目に出来るようになってきた。最後、木立の中を標示に従って右に入ると養老山の山頂に到着。AM10:45。

一等三角点があるものの、地味な小広場。見晴らしは無い。


黄葉
養老山稜線の黄葉…

 


捕食カマキリ
バッタを捕獲したカマキリ
稜線の道
養老山地稜線の道

さあ、どうしよう? 今日はコース歩きは止めてこのまま養老山地を縦走し、川原越まで歩いてしまうのも一興か、なんて思ったものの、あまり黄葉も展望も期待出来なさそうだ。引き返すことにする。

来た道をそのまま辿る。小倉山を通過し、笹原峠の三叉路……。

三叉路を直進。下山は少し先からの林道を使うことにしたのだ。高度800m前後の稜線道を細かく登ったり、下ったりしながら北上していく。見晴らしは乏しくなったけれど、紅葉もチラホラと見られる明るい木立の道。秋のハイキングコースとしては申し分ない。

826mピークを通過。……足が疲れてきた。


アセビ平
牧場跡のアセビ平。笹原峠から1.6kmの地点
実り
秋の実り

さらに頑張って進むとススキの草原に出た。アセビ平だ。AM11:30。

このまま稜線上を直進すれば、もみじ峠そして笙ヶ岳へと至る。そちらへ進んで、今日1日を養老山ハイクにしてしまうのも、なかなか魅力的な考えに思えてくる。

やや悩んだものの……


林道
林道を下る。アセビ平~登山口は4.2km
紅葉前線
紅葉前線を潜り返す

下山を選択。十分とは言えないけれど紅葉狩りも出来た。当初の目的は達成したのだから、寄り道はここでオシマイ。

アセビ平から東に下り始める。道幅は広く、とても歩きやすい。下りを利して、ところどころで走る。さすがにコース復帰時間が気になり始めたのだ。



 


広場
林道途中の広場。ベンチ付き
眺望
まだまだ下界は遠い…

どんどん下っていく。空には薄雲が増えて日差しが失われた。見るべきものも少ないので、ただただ一方的に下るだけになる。道は車の通れる幅になり、山道の趣きも失われた。登りで三方山経由の道を選んだのは正解か。

一気に下り過ぎたので、途中の広場で小休憩。ベンチの上で地図を広げ、飲み物を飲みながら今日の歩行計画の練り直しを始める。


林の道
林道の最下部。林の道
養老山登山口
養老山登山口に戻った
滝谷
滝谷を左に見下ろしながら滝へ向かう

――やっぱり、今日の到達可能距離は関ヶ原までだろう。関ヶ原の周遊コースは今日は歩けないけれど仕方が無い。またいつか歩けばいいさ。

下山を再開。あたりはすっかり植樹帯となって、景色も単調。ただ、ここにきて再び陽射しが戻ってきた。路面が光のまだらに照らし出される。

と、見覚えのある舗装道に出る。三方山コースとの分岐地点だ。そのまま進んで、滝駐車場のある養老山登山口。

……人が一気に増えている! そりゃそうだ、もう時刻は正午を回っている。観光の時間だ。

養老の滝まで引き戻る。そこは滝見物をする大勢の観光客でザワついていた。PM0:12――この地点を離れてから、じつに3時間という時が流れ去っていた。

 

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