

鹿児島県は薩摩半島南端に位置する開聞岳。標高は1,000mにも満たない低山ですが、百名山の風格はあります。
なんと言っても、海の上に半身を乗り出す独特の姿がそそります。その形も綺麗な円錐形――と言いつつ、見る方角によって微妙に変わるのがまたマニアック。
というわけで、JR開聞駅から海へ向かってまっすぐ進むと何故か薄暗い山道に入り込み、回転型展望台よろしく山腹をぐるりと巻きながら「上へ向かって」一本道を歩いていくことになります。そして、一番高いところに到達すると、目の前に広がるのは太平洋の大海原、それと反対側には池田湖を擁した薩摩半島……。これは数々の山行の中でも、とりわけ愉快な経験になると思います。
なお、山頂部は小広いのですがあらかた潅木で覆われ、人のいられるスペースは北側の縁のみです。あと、私が冬に登った時は少し雪が残っていました。「雪が降るなんてびっくりしましたよ」(山頂で出会った鹿児島市民の人・談)


開聞岳を日帰りで歩こう!
日帰りコース | 所要時間 | (登り/下り) | 累積高度 | 登降ピッチ | |
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1. | 開聞山麓ふれあい公園・登山者駐車場~2合目登山口~3合目~5合目~7合目~山頂 (110m) |
4時間05分 | 2時間35分 | +815m -1m | +315m/h |
1時間30分 | -543m/h |
H19/12/1 噴火警戒レベル1、活火山であることに留意
■気象庁 火山登山者向け情報 ≫

駅から百名山登山が出来るという、稀少な山です。――もっとも、その駅が日本で南端に限りなく近いJR駅、とあっては、なかなかその恩恵に預かる人は少ないでしょう。
開聞駅から出たら東へ0.3km進み、交差点を右折し踏切を渡って1km南に進めば、かいもん山麓ふれあい公園です。あとは案内に従って登山口まで進めばOK。開聞駅から山頂往復時間は6時間弱です。
もしあなたが勇者なら――新大阪AM6:00の新幹線鹿児島中央行きに乗車すればPM0:07に開聞駅に着きます。4時間半で山頂往復して開聞駅PM4:48の鹿児島中央行きに飛び乗ることに成功すれば、新大阪へPM11:32に戻ってくることが出来ます。「大阪からの開聞岳日帰り」という誰にもアピールできない称号がその手に。(笑)
――もちろん、普通はマイカー登山です。2合目登山口の駐車場は草スキー客専用なので、登山者はふれあい公園内駐車場へ。
